圧迫骨折で生じる腰痛には仙腸関節性の腰痛も考慮しよう

どうも。
KABOSUです!!

今回は

日々の疑問

シリーズです!

今回の疑問は

腰痛圧迫骨折の方をリハビリしたときのことです。

圧迫骨折はTh12です。

そして痛みが

腰よりお尻に強く生じていました。

イメージとしては

「骨折部位周囲の筋緊張が亢進して痛みが出ている」

という感じになるので、

「肋骨の下付近に痛みが出る」

となります。

しかし、今回は殿部の痛みがメイン。

と、このように圧迫骨折部位よりも下部に痛みがでることは

よく見かけます。

以前働いていた病院のドクターは

「圧迫骨折の方は大体骨折部位よりも下部に、特に殿部に痛みが出るよね」

て言っていたのを覚えています。

今回も同様、

殿部の痛みが強くでていて

そういった例が少なくないため、

1人の症例を通して、

痛みを取るために試行錯誤した記録を書いていきます。

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1.痛みは放散痛か??

まず先に考えたのは

「トリガーポイント」

です。

腰痛のトリガーポイントとして

よく挙げられるのは

「腰方形筋」

かと思います。

腰方形筋は肋骨と骨盤を繋ぐ筋肉であり、骨盤の引き上げ作用などがあります。

この腰方形筋にトリガーポイントが出来ると殿部に放散痛を送ります。

これが小殿筋のトリガーポイント形成に繋がり下肢の広範囲に痛みを送るようになります。

このようにトリガーポイントが原因の場合は

刺激した部位の圧痛と他の部位に広がる放散痛が生じることが、

チェックポイントになります。

今回の方の場合、放散痛がみられなかったので

トリガーポイントがメインの問題ではないと判断しました。

2.受傷機転を考えてみる

次に

「どのようにして圧迫骨折が起こったのか」

を考えました。

圧迫骨折にも

●転倒によるもの

●くしゃみや回旋運動など

●自然に起こるもの(いつの間にか起こっている)

など原因は様々です。

今回の方は

尻もちをついての受傷

のようでした。

尻もちをついて

ということは後方に転倒したということになります。

そこで、尻もちをついた際の

腰椎、骨盤がどうなるかを考えていきました。

受傷については

単純に

「尻もちをついた衝撃が脊柱に行き、圧迫骨折を生じる」

という形になるかと思います。

ちなみに

脊柱の中でも

移行部(胸椎と腰椎の移行部など)が構造上弱い部分になります。

なので、

Th12などの胸腰椎移行部に圧迫骨折は頻発します。

なぜ、構造上弱い部分になるのか、ですが、いくつか理由を挙げると

①構造上、形態が変化する部位なので連続体として弱くなる

②移行部は基本的に身体の重心線が貫いているため圧力がかかりやすい

などが挙げられます。

なので、

今回の方もTh12が圧迫骨折を起こしたということですね。

腰椎に関しては、

構造的に弱い部分に負担がかかることがわかりました。

では、骨盤はどのような動きが生じているのでしょうか?

単純に考えると、

「転倒により仙骨・腸骨共に後方に倒れる形になり、骨盤そのものは不安定になる」

ことが考えられます。

尻もちをつくと大体始めに仙骨の下部や尾骨が先に地面に接触すると思います。

そうなると、

てこの原理で仙骨は起き上がる方向へ動きます。

また、腸骨に関しても尻もちをつくためには

後方回旋するしかなくなります。

後方回旋しないのであれば背中から落ちていくことになります。

結果的に

仙骨と腸骨の適合性は崩れ骨盤の不安定性をきたすようになります。

今回の方も

この骨盤の不安定性をきたしているのでは?と、、、

つまり仙腸関節性の腰痛も併発しているのでは?

と考えました。

仙腸関節性の腰痛の場合、

痛みは様々な部位にでます。

当然殿部にも出るため可能性としてはありです。

評価に関しては、

立位での荷重伝達テスト

ASLR

などで確認していきました。

その結果、

仙腸関節の不安定性(アンロック)が確認されました。

※ASLRの方法についてはこちらの記事をご覧ください。

仙腸関節が問題の腰痛の対処法

このことから、今回の方の

殿部に起こっている痛みは、

転倒により骨盤の不安定性が生じたことによる仙腸関節性の疼痛

が考えられました。

3.実際にアプローチした結果

アプローチに関しては、

主に

骨盤を安定させるため

ストレッチやエクササイズ

を実施していきました。

具体的には、

①ASLRの評価から弱化していた筋に対し個別的な収縮を入れていく

②徒手的に骨盤を締めていく

③腹圧をかけていく

④腹圧をかけた状態で基本的な動作(起立など)が出来るか共有しながら行っていく(運動学習)

などなど

を実施していきました。

このように介入していくことで

今まで中々改善しなかった殿部痛が

比較的早期から痛みが軽減しADL向上に繋がってきました。

あくまで傾向であるため

すべての方に有効なわけではありませんが、

1つの効果があるということは実感としてありました。

4.まとめ

今回は、圧迫骨折を起こした方の腰痛について考えていきました。

病院に勤務していると「圧迫骨折を起こした方」はよく見かけます。

そして今後も圧迫骨折の方は増えていくと思います。

そんな圧迫骨折に関してですが、

圧迫骨折に対するアプローチ法は文献などでよく見かけます。

が、しかし内容は

筋力訓練や運動療法などになります。

実際の医療現場でも

当然ですが、まずは圧迫骨折の圧壊を防ぐためコルセットを作ります。

そして、

圧迫骨折=コルセットを作って歩く練習をする

という流れとなり

痛みはある程度は我慢して訓練しましょう的な形で

リハビリを進めている現場は多いのではないでしょうか。

私が現在働いている病院も前院もそうでした。

今回は

あえて圧迫骨折そのものに目がいきがちなのを抑えて

視点を変えることで、

新たな1つの介入方法を見つけることが出来ました。

今後は、

圧迫骨折だから腰が痛いのは仕方ない

なんて思わず診る視点を広げて介入していきたいと思ったいい機会でした!

それでは、本日はこの辺で!

ありがとうございました!!