ASLRテスト(アクティブSLR)の評価方法【体幹機能の検査方法】

どうも。

kabosuです。

今回は

久しぶりに”復習”をしていきたいと思います。

内容は、

アクティブSLR(ASLR)について

まとめていきたいと思います。

アクティブSLRは、”荷重伝達テスト”の一つであり体幹機能の評価として用いられます。

私自身、アクティブSLRはよく使う評価方法でもあります。

今回は

アクティブSLRとは何なのか

どんな人に適応なのか

どのように使うのか

などをまとめていけたらと思います。

それではよろしくお願いします。

図:アクティブSLR

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1.まず始めに荷重伝達テスト(Load Transfer test)とは?

アクティブSLRの前に、荷重伝達テストについて始めに説明したいと思います。

荷重伝達テストは、その名の通り、

「荷重がしっかり伝達されているかを評価する方法」

です。

私自身は腰痛の方などによく評価として使用します。

荷重伝達テストがいまいちわからない場合、

腰痛をイメージするといいです。

寝てるとき、座っているときは腰痛がないが、立っているときもしくは歩いているときに腰痛があるとします。

その場合、下肢からの影響が考えられますよね。

この時の考え方としては、

「荷重のかかっている足部から体幹に向かって上手く連動していないのではないか?」

となります。

この”連動”が”荷重伝達”として考えてもらうと分かりやすいのではないでしょうか。

足部から体幹にかけてしっかり荷重の伝達が行えているか?

この荷重伝達が上手く行えていない場合、筋や関節の連動や連鎖が崩れることを意味しますから当然腰痛など発生することは想像できますよね。

骨盤帯は、「上半身から下肢への」、「下肢から上半身への」

Load Transfer(荷重伝達)に重要な役割を担っている

Snijders,1993

この荷重伝達は骨盤帯が「上肢・体幹」と「下肢」の連結(荷重伝達)を担っています。

要するに骨盤帯は、間の橋渡しの役割を果たしていると言えますね。

このように、荷重伝達テストは上手く連結が行われ、ズレなどが生じていないかを評価する方法になります。

Load Transfer:荷重伝達・負荷伝達・力の伝達など・・・

Load:荷重、負荷

荷重:物体にかかる外力のこと(自重を含む)

Transfer:移動・移転・乗換

要するに・・・

荷重伝達とは、「物体にかかる外力を移動させること」と言えます。

そして、

荷重の伝達に偏りやずれがある状態を、

不良な荷重伝達(Failed Load Transfer(FLT))といいます。

荷重伝達テストの種類

□アクティブSLR

□ストークテスト(片脚立位)

□前屈テスト

□後屈テスト

2.アクティブSLRとは?

荷重伝達テストの一種であり、臥位で行うテストです。

SLRテストと要領は同じであり、他動的にSLRをするのか自動的にSLRを行うのかの違いだけになります。

ちなにみアクティブSLRはアクティブというだけあって自動でSLRを行ってもらい、その際の反応を評価していきます。

そして、セラピストが特定の筋に刺激を入れて、その際のSLRの上げやすさの変化などを確認していきます。

上げやすくなったということは、刺激を入れた筋が弱化していて刺激より出力が高まったと判断します。

故に刺激を入れて反応があった筋がアプローチの対象となるわけです。

腰痛がある方なんかは、アクティブSLRをした際に腰痛が再現されたり、足が極端に重たくなったりします。

この場合は、不良な荷重伝達が起こっていると判断されアプローチの対象になってきます。

3.実際のアクティブSLRの評価(使用)方法

【方法】

□背臥位となる

□左右均等に足をのばす

□片足ずつ自身の力でSLR運動をする

※SLRの角度は10~30°程度に留める(”足の上げ始め”を評価する)

※足の上げすぎは他の評価になってしまう(神経や筋の短縮の問題など)

□左右実施後、どちらの足が上げにくかったか(重かったか)を確認する

【診るポイント】

□ASISの動き(腰が引けないかどうかを評価)

□体幹の動き(反対と比べて捻じれが出ないか)

□SLRする側の足の置く位置(上げる前と上げた後で踵を付ける位置がズレていたら異常と判断)

□SLRした際に脚がブレてないか

□SLRした足の重さの左右差(これは相手に確認する)

※荷重伝達障害の起こっている側の足がわかれば次はどこの筋が荷重伝達を阻害しているかを評価する。

【どの筋が荷重伝達を阻害しているか評価する】

□ASISレベルでの腹横筋の圧迫

□PSISレベルでの多裂筋の圧迫

□恥骨結合レベルでの骨盤底筋の圧迫

□腹直筋の外縁の筋膜縁を接近(圧迫)させる

□外腹斜筋の圧迫及びリリース




4.アクティブSLRを評価する対象は?

対象に関しては、様々です。

そもそも荷重伝達テストの一種であるため、

荷重がかかっている動作全般の異常があれば評価対象になってくると思われます。

ただ、それだけでは話がまとまらないので、

今回は私自身が活用している方法を少し挙げたいと思います。

①腰部疾患(機能面の評価として)

腰痛がある方に対して評価を行っていく際は特に重宝します。

皆さんは、腰痛の方がリハビリに来た際にどこに対してアプローチしていきますか?

色々評価方法はありますので、原因組織を特定してアプローチに移ると思います。

ただ、体幹筋のエクササイズが大事だと言って

なんとなく腹筋運動やプランクや四つ這いでの運動(トレーニングの名前知らないという・・・)などを指導している方もいるのではないでしょうか?

私も同じように文献などから得られたアプローチ方法をそのまま患者さんに当てはめて指導をしていた頃がありました。

上手くハマればいい効果が得られるでしょう。

しかし、リハビリが終わった後に振り返っても何の運動が効果があったのかわからないなんてことないでしょうか?

そして分からないから次回も同じようなアプローチをする・・・

なんとなくでは自信をもって指導や予後の説明が出来ないですよね。

そんな方には今回のアクティブSLRは目からウロコかもしれません。

評価自体は非常に簡単ですし、なにより治療者と患者さんのお互いがどこが悪いか共有できます。

そして、腰部疾患の方は

痛みが主なわけですから過剰な刺激はNGですよね。

この点からもアクティブSLRは取り入れやすいかと思います。

アクティブSLRで弱化している筋を評価し、互いに共有して実際にその筋にアプローチします。

その後もう一度アクティブSLRを実施すると当然足は挙がりやすくなります。

そうなると患者さんも効果を実感でき、そのまま自主トレの指導がしやすくなってきます。

効果を実感できれば自主トレの実施率も上がるため一石二鳥ですよね。

ちなみに腰部疾患の方の多くは

多裂筋の弱化が多いように思います。

理由は、腰痛などの痛み刺激で人は屈曲傾向になるため、伸展筋である多裂筋の収縮力は低下するためです。

②下肢疾患全般(体幹機能の問題が示唆される場合)(機能面の評価として)

この場合は、体幹機能が影響してそうな疾患の場合に評価していきます。

例えば、

・膝OAや股OAなどの機能不全系の疾患

・転倒による骨折のOpe後

などです。

膝OAや股OAなんかは、時間経過とともに徐々に悪くなる疾患です。

つまり姿勢の影響や動作の影響をかなり受けているわけです。

そのため、その時間経過の中で体幹機能の異常は高確率で起こしているものと思われます。

なので、膝や股関節など局所のアプローチだけでなく体幹機能まで広げてみるときにはアクティブSLRを用いて弱化している体幹筋を評価していきます。

ちなみにTKAやTHAなどOpe後でも姿勢戦略が変わっていないもしくは変えなければならない場合も同様に評価していきます。

転倒による骨折のOpe後の方も同様に評価の対象になります。

理由は、”転倒している”からです。

転倒しているということは、バランスを崩しているということですよね。

ということは体幹機能の低下が大いに考えられます。

※当然他の要因も考えられますが、、、

転倒による骨折のOpe後の患者さんのリハビリは術後リハ以外にも

転倒に対してもリハビリしていく必要があると思います。

その点に対してはアクティブSLRはバランス機能や体幹機能の評価の一つとして用いやすいのではと思います。

③荷重のかかった動作(立つ・歩く・走るなど)で違和感がある場合(パフォーマンスの評価として)

この場合は、言い出したらキリがないと思います。

とにかく荷重がかかった状態で問題がある場合は評価対象にしてもいいのではと思います。

(それが体幹機能と関連がありそうな場合はですよ)

例えば、

・歩行中の立脚後期の時に骨盤のリトラクトがある場合

・長く立っていると足が疲れる

・歩行中軽い膝折れがでる

などなど気になる訴えがある場合は体幹機能の評価を行うと思います。

その際、問題の限局にはアクティブSLRは役立つかと思います。

5.まとめ

今回は、復習としてアクティブSLRについてまとめていきました。

最後らへんは自分自身が実際に行っていることを書いていたので復習じゃなくなったように思いますが、、、

ただ、自分自身がやっていることでも口に出して説明したり文に起こす作業をすることで

理論や方法がより明確になってきますから悪い事じゃないですね。

それでは本日はこの辺で!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました