腰痛の捉え方~急性腰痛に運動は必要なし!?~

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腰について
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どうも。

KABOSUです。

 

 

今回は、腰痛についてです。

 

ご存じの方は多いと思いますが、数年ぶりに腰痛診療ガイドラインが改訂されました。

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腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版

 

今回の改訂で、腰痛の定義が明確になってきたことと、運動療法に対するエビデンスが明記されています。

運動療法についてはどんな方法でどの程度行うかなど介入する中で難渋することが多々あるかと思います。

また、急性腰痛に対してどうやって介入するのか?なんてのは私自身いつも悩みます。

そんな腰痛ですが、改訂されたガイドラインでも急性腰痛に対するエビデンスは「不明」とされていました。

後で説明していきますが、そんな急性腰痛でも一つの考え方次第で見方は変わってきます。

 

今回は、今回改訂された診療ガイドラインを交えながら、腰痛の捉え方を考えていきたいと思います。

 

 

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1.腰痛の定義

以前と比較し、腰痛の定義がより詳細になっています。

今回の改定で、腰痛は「疼痛の部位」、「有症期間」、「原因」の3つの観点から定義されています。

 

【部位】

□第12肋骨~殿溝下端

□片側、または両側の下肢に放散する痛みを伴う場合も、伴わない場合もある

 

【期間】

□少なくても1日以上継続

□急性期:発症から4週未満

□亜急性期:4週間~3か月

□慢性期:3か月以上継続するもの

 

【原因】

□脊椎由来

□神経由来

□内臓由来

□血管由来

□心因性

□その他

※悪性腫瘍、感染、骨折、重篤な神経症状を伴う腰椎疾患といった重要疾患を鑑別する必要がある。

 

 

2.腰痛ガイドラインの中の運動療法の位置づけ

2019年の腰痛ガイドラインでのリハビリの位置づけというか、運動療法の位置づけについてです。

以下に抜粋したエビデンスと推奨度の表を載せます。

腰痛診療ガイドライン2019より引用

 

慢性腰痛に対しては、強く推奨(推奨度1)されています。

しかし、急性腰痛に対する運動療法は、エビデンス、推奨度ともに「なし」と表記されています。

 

そうです。

急性腰痛に対する運動療法のエビデンスは「ない」のです。

 

つまり「やってもやらなくても変わらないor悪化する」と判断されているということです。

 

ただし、腰痛に対する「安静」についてのエビデンスは低く、腰痛になったからといって安静にすればいいわけではないんですね。

 

 

話を戻しますが、

 

現時点で急性腰痛に対するエビデンスはないのですが、実際の現場レベルでは良い効果が出ている例は多くあります。

ただし、一定の効果が得られていないから現状のガイドラインでは推奨されないという結果になっているわけですね。

 

ここで、間違えてはいけないのが、

「ガイドラインで急性腰痛に運動療法は勧められていないからなにもしない」

ではなくて、

なんでそうなったか(急性腰痛が起こったか)の原因を探す必要があるわけですよね。

これをしないと容易に再発することが予測できます。

 

そもそも腰痛とは、”腰痛症”と呼ばれており、病気ではなくて”症状”なんです。

つまり何かしらの原因があってその結果、生じた症状が”腰痛”になるわけですね。

 

結論としては、ガイドラインを参考にしつつも、急性であろうが慢性であろうが腰痛の原因の特定は行う必要があるということは確実であり非常に重要になるということになります。

 

 

3.ガイドラインで表記された急性腰痛と現場で考える急性腰痛の違い

ガイドラインでは急性腰痛に対する運動療法についてはシビアな結果となりましたが、実際の現場ではどうなのでしょうか?

 

ここに関しては、思考を変えると急性腰痛に対する介入も必要になると思えてきます。

 

”THE 整形内科”という参考書の中には、

「臨床上、ほとんどの急性腰痛症は、慢性腰痛の気質を持った方の”急性増悪”である」

という記載があります。

 

このように、

「急性に起こった腰痛でも、元々のベースに腰痛があれば、それは純粋な急性腰痛ではなく慢性腰痛をこじらせた結果に起こった腰痛である」

と捉えることもできます。

 

この場合、ベースにあった慢性腰痛を評価する必要があり急性腰痛の見方とは違った形で介入することができます。

 

現場で腰痛の治療を行う方は無意識にこういった見方をしていることありませんか?

 

このように腰痛の捉え方を変えるだけで急性腰痛への介入の必要性も感じてきます。

 

 

4.まとめ

今回は、腰痛についてつい最近改訂された腰痛診療ガイドラインの内容を交えて、腰痛の捉え方をどのようにしていくべきかをまとめていきました。

 

未だに腰痛のエビデンスは不明瞭な部分が多いです。

故に治療方法もまちまちです。

現時点では、”急性腰痛には運動療法は必要なし”という結果になっています。

理学療法士としてできることは何なのかを考えながら今後は介入していきたいですね。

 

それでは本日はこの辺で。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

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