4つの骨盤帯のタイプからひも解く仙腸関節性腰痛をきたしやすい骨盤の特徴について

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理学療法
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どうも。

KABOSUです。

 

今回は、腰痛に関連した記事を書いていきます。

 

仙腸関節に関する記事はこれまでにいくつか書いてきました。

その中で、何度か「仙腸関節性腰痛は女性に起こりやすい」と書いてきました。

 

その記事はこちら。

仙腸関節性腰痛が女性に起こりやすい理由

この中では、女性特有の問題(出産など)のことに触れています。

 

ネットや参考書を見る中で、多くは「男性と女性の骨盤の違い」や「骨盤の問題は女性特有の問題があるから起こりやすい」など男女差の話が多いと思います。

 

では、女性に仙腸関節の問題は起きやすいといっても、人それぞれ骨盤のタイプは違うわけで、女性の中でも仙腸関節性の腰痛になりやすい人、なりにくい人がいるわけです。

 

そこで、今回は女性の中でも仙腸関節の問題をきたしやすい人、きたしにくい人を骨盤帯のタイプから判断していきたいと思います。

 

 

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1.仙腸関節性腰痛になりやすい骨盤帯のタイプはこちら

そもそも仙腸関節性腰痛とはなんかのか?と思われる方はこちらの記事からご覧ください。

仙腸関節のことから、評価方法、リハビリについて書いています。

 

仙腸関節性の腰痛は日本人に多い~腰痛の原因は生活様式によって異なる~

 

仙腸関節が問題の腰痛の対処法

 

 

では話を戻しますが、先に答えをいいますと、

仙腸関節性腰痛になりやすい骨盤のタイプですが、「女性型の骨盤帯タイプ」が最も多くなります。

 

骨盤のタイプについてはこの後に説明していきます。

 

そして先に説明していきますが、

なぜ仙腸関節性腰痛は「女性型の骨盤帯」に起こりやすいのか?です。

 

そこに関しては、女性型の骨盤帯の構造が深く関わっています。

 

女性型の骨盤帯はどんな形?

●ほぼ円形

●前後径が長い

●坐骨切痕は広いために坐骨神経や梨状筋が通るスペースが広い

 

この中で、「前後径が長い」という特徴が、仙腸関節の問題を引き起こす原因になっています。

 

女性型の骨盤帯と仙腸関節の関係性

前後傾が長いということは、単純に”股関節と重心線の位置関係”にズレが生じてきます。

図:股関節と重心線の関係

パリス・アプローチより引用

 

どういうことかというと、床からの反力と、重力が落ちる垂線が前後傾が長いことで交わらなくなるということです。

 

本来は、人間立っていると下(地面)からの圧と上(重力)からの圧が上手く拮抗しているためバランスが取れています。

しかし、骨盤の前後傾が長いことで、床からの反力を受け取る股関節が前方に位置し、重心線が落ちる部分が骨盤の後方に位置していれば当然ズレが生じてきます。

 

このように、ズレが生じることで、骨盤帯は”後傾への回転モーメント”が高まり、結果的に仙腸関節のアンロック(不安定性)を作り出してしまうことになります。

 

というのが、女性型の骨盤帯に仙腸関節性の腰痛が多い理由になります。

 

 

2.骨盤帯の4つのタイプ

上記のように、女性型の骨盤帯が仙腸関節の問題に大きく関わっていることがわかりました。

ここでは、その他の骨盤帯のタイプをご紹介します。

 

女性それぞれにも以下の4つに骨盤帯のタイプが分けられます。

①男性型

②女性型

③類人猿型

④扁平型

「女性型の骨盤」の画像検索結果

図:4つの骨盤帯のタイプ

 

 

①女性タイプ

●女性に一番多い

●前後径が長い⇒股関節と重心線が離れるために後傾への回転モーメント↑となる

●坐骨切痕は広いために坐骨神経や梨状筋が通るスペースが広い

②男性型

●女性に2番目に多い

●前後径は左右径より若干短い(ハート型)

●仙骨が腔内に入ってくる

●恥骨角(下角)が鋭角

●坐骨切痕が浅い

 

③類人猿型

●男性に最も多い

●前後径は左右径よりも長い

●女性型の骨盤の左右径より10~20㎜は短い

 

③扁平型

●人口の5%程度

●左右径が長い

●恥骨結合が開いている

●坐骨結節が離れている

●坐骨切痕はしっかりとした形状をしている

 

 

3.【補足】男女で違う骨盤の特徴

補足で、男性・女性の骨盤帯の特徴も挙げておきます。

男女差だけを見れば、やはり女性の方が仙腸関節に異常を起こしやすい構造をしていることがわかります。

図:骨盤帯の男女差

4.まとめ

今回は、仙腸関節性腰痛になりやすい骨盤帯の特徴について書いていきました。

結果的に目に見える部分での判断としては、骨盤の後傾具合をみていくことが一つの指標になることがわかりました。

そして、「女性型の骨盤帯はその骨盤の後傾が起こりやすい構造になっている」ということがわかりました。

 

構造的な問題であるため、改善自体は容易ではありませんがトレーニングの内容は「骨盤の後傾を助長しないように」など考え方は見つかってきます。

 

このように、骨盤帯のタイプもある程度理解出来ておくとリハビリは行いやすくなってきます。

 

それでは、本日はこの辺で。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

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