仙腸関節性腰痛が女性に起こりやすい理由

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腰について
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どうも。

KABOSUです。

 

今回は、

腰痛に関して

記事を作っていきます。

 

仙腸関節性腰痛って女性に起こりやすいと言われています。

腰痛自体も女性に多いイメージがありますよね。

「筋肉量が足りないから」と説明されることもあるでしょうが本当にそれだけでしょうか?

仙腸関節の問題を理解すると、筋肉量の問題だけではないことがわかります。

 

今回は、そういった仙腸関節性腰痛についてなぜ女性に多いのかをまとめていきたいと思います。

 

 

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1.仙腸関節とは?

仙腸関節は1905年Goldthwaitらにより疼痛を起こす関節として注目されました。

しかしその後、1933年に椎間関節が腰痛の原因として、1934年に椎間板が腰痛の原因として注目されるようになり、仙腸関節は影を潜めました。

しかし、1990年代後半より再度注目されるようになり、今日では多くの研究論文が報告されるようになっています。

 

仙腸関節は、腰痛の原因としては未だ十分な理解がされていない部分があります。

そのことを顕著に現わしているのが、仙腸関節機能不全の発生率になります。

Bernardによると、慢性腰痛患者1200名のうち22.5%が仙腸関節機能不全をもっていると報告されていますが、Cibulkaによると慢性腰痛患者のうち81%が仙腸関節機能不全をもっているともいわれています。

このように同じ仙腸関節機能不全でも研究者によって大きな相違があります。

 

上記のことから、仙腸関節性の腰痛を断定してしまうのは他の腰痛因子を消してしまう事になりますのでNGになりますが、仙腸関節も評価の一つに入れて包括的に腰痛を診ていけることが望ましいと思われます。

 

仙腸関節の不安定性があるのかどうか?

そこだけでも評価するときに見ていけると治療の幅がグッと広がります。

 

仙腸関節性腰痛に対する改善方法についてはこちらをご覧ください。

仙腸関節が問題の腰痛の対処法

 

2.仙腸関節性腰痛が女性におこりやすい理由

では、ここからが今回の記事の本題になります。

仙腸関節性腰痛は女性に多いのには、骨盤帯の構造に対する性差の問題やホルモンの影響など様々な要因があります。

①小さな関節面

②平らな関節面

③股関節と重心線の関係

④ホルモン

⑤出産

などが主な要因として挙げられます。

以下にそれぞれ詳細を説明していきます。

 

と、その前に仙腸関節の構造を先に理解したいという方はこちらの記事をご覧ください。

仙腸関節性の腰痛は日本人に多い

 

 

①小さな関節面

男性の仙腸関節の関節面は第3仙椎下部までとなっていますが、女性の仙腸関節の関節面は第3仙椎上位までとなっており、女性の方が関節面が狭くなっています。

 

女性の方が関節面が狭く、関節そのものの安定性が低下しやすい構造になっている

 

②平らな関節面

本来、仙腸関節は出生から成長の過程で仙腸関節の関節面も不規則になり安定性が高まってきます。

その中でも、女性の仙腸関節の方が関節面が平らになっているため、可動性が出やすい構造になっています。

 

女性の方が仙腸関節の過可動性が生じやすくなる(不安定性)

 

③股関節と重心線の関係

男性は重心線と股関節の位置が一致する構造となっています。

図:股関節と重心線の関係

パリス・アプローチ 評価と適応 より引用

しかし、女性の場合は重心線と股関節の位置にずれが生じており、股関節の位置が前方に来るため骨盤自体が後方回旋しやすくなります

つまり、仙腸関節がアンロックの状態になってしまうということです。

女性の方が股関節と重心線の関係により仙腸関節の適合性が低下する

 

④ホルモンの影響

仙腸関節はホルモンの影響を受けやすい関節になります。

仙腸関節はそもそも”靱帯”によって強力に固定されています。

この靱帯ですが、エストロゲン・プロゲステロン・レラクシンといった女性ホルモンの影響により緩みます。

この緩みが仙腸関節の不安定性をきたす要因になってきます。

骨盤について最初に注目したのはHisaw(1926)であり、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン、レラクシン)により骨盤を支えている靱帯が弛緩することを証明しました。

Samuelらの実験から、ラットの恥骨結合にレラクシンを注入することでコラーゲン線維の量が低下することも報告されています。

また、妊娠中もコラーゲン線維の量が同様に低下することも知られています。

 

このように、女性でホルモンの影響を受ける生理の時期などは腰痛が続発することがあります。

この生理の時に腰痛が生じる場合は、仙腸関節がホルモンの影響によって不安定性をきたしている可能性があります。

 

⑤出産

出産時に起こる恥骨結合の断裂も仙腸関節に影響します。

この恥骨結合の断裂の発生率は0.1~0.8%となっており発生頻度はさほど高くないですね。

 

話を戻しますが、恥骨結合の断裂がどう仙腸関節に影響を及ぼすかを説明します。

骨盤は、前方の恥骨結合と、後方の仙腸関節の2か所の関節によって安定性を作り出しています。

この安定性が、出産時に恥骨結合が広がり過ぎて断裂すると、前方の支持組織が破綻するわけなので、後方に位置する仙腸関節にもストレスがかかってきます。

その結果、仙腸関節性腰痛の原因となるわけです。

 

仙腸関節の不安定性を評価する方法を知りたい方はこちらをご覧ください。

仙腸関節の不安定性を評価するストークテストとは?

 

 

3.まとめ

今回は、仙腸関節についてまとめていきました。

仙腸関節性の腰痛は女性に多い理由が少しイメージできたでしょうか?

女性には女性ならではの理由で腰痛が起こっているということを理解できれば、それに対する対応も変わってきますよね。

また一つ診方が変わってくると思います。

 

それでは本日はこの辺で。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

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