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内転筋に問題がある?内転筋群をそれぞれ区別して評価する方法

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どうも。

KABOSUです。

今回は、理学療法についてまとめていきます。

歩容の改善から腰痛などの機能改善に結構な頻度で関わってくるのが内転筋です。

内転筋は普段なかなか触れにくい場所で問題を起こすことは多いのにないがしろにされやすい筋であると思われます。

そんな内転筋ですが、いざ治療介入しても、どの内転筋が悪いのかよくわからないままストレッチないしトレーニングをしていませんか?

今回はそんな内転筋を細かく見ていこうと思います。

1.内転筋の種類は?

内転筋は、普段「内転筋」と一括りにされていますが、実際は5つの筋に分けられます。

□大内転筋

□長内転筋

□短内転筋

□恥骨筋

□薄筋

以上の5つを合わせて内転筋群と呼びます。

このあと、それぞれの内転筋について解説していきます。

2.それぞれの内転筋について

①大内転筋

起始:深層⇒恥骨下枝、坐骨枝

浅層⇒坐骨結節

停止:深層⇒大腿骨後面(粗線)

浅層⇒内転筋結節

神経:深層⇒閉鎖神経

浅層⇒坐骨神経

作用:深層⇒股関節の内転

浅層⇒股関節の伸展

※大内転筋の筋性部(恥骨より起始する部分)は、股関節の屈曲にも関与する

※大内転筋の腱性部(坐骨より起始する部分)は、股関節の伸展にも関与する

●大内転筋の腱性部は内側広筋の起始としての役割を持ち、大内転筋の活動は内側広筋の収縮効率にも影響を及ぼす

≪大内転筋の伸長方法≫

□股関節を90°屈曲させた状態から外転(外の開く)方向に広げていく

□対側の下肢は伸ばしたままで開く際に追従してこないようにしっかり固定する

②長内転筋

起始:恥骨体

停止:大腿骨後面(粗線)

神経:閉鎖神経

作用:股関節の内転・屈曲

※長内転筋は股関節屈曲60°を境に屈曲・伸展作用が逆転する

(60°未満:屈曲に作用、60°以上:伸展に作用)

※長内転筋は恥骨筋と共に軽度の外旋作用も持つ

≪長内転筋の伸長方法≫

□股関節は45~60°屈曲位にて開いていく

□大内転筋の時と同様に対側の下肢はしっかり固定する

③薄筋

起始:恥骨体・恥骨下枝

停止:脛骨上部内側面(鵞足)

神経:閉鎖神経

作用:股関節の内転・屈曲

膝関節の屈曲

下腿の内旋

※薄筋は内転筋の中で唯一の二関節筋である

※下肢が固定された場合(荷重位)には、骨盤を前傾させる働きがある

≪薄筋の伸長方法≫

□股関節は屈曲0°の状態(足を伸ばした状態)から外転方向に開いていく

※図が少しわかりにくいです・・・純粋に膝を伸ばした状態で外に開いていけば薄筋は伸長されます

④短内転筋・⑤恥骨筋

④短内転筋

起始:恥骨体・恥骨下枝

停止:大腿骨後面(粗線)上部

神経:閉鎖神経

作用:股関節の内転・屈曲・外旋

⑤恥骨筋

起始:恥骨上枝

停止:大腿骨後内側面(恥骨筋線)

神経:大腿神経

作用:股関節の内転・屈曲

※恥骨筋は内転筋の中で唯一、大腿神経支配となる(閉鎖神経の支配も受けているが・・・)

※恥骨筋は長内転筋と共に軽度の外旋作用の働きを持つ

≪恥骨筋・短内転筋の伸長方法≫

※恥骨筋・短内転筋は筋の長さ・走行共に類似しているため伸長方法は同じとなる

□股関節は屈曲0°の状態で開いていく

□対側の下肢は股関節を深く曲げて抱え込むように把持してもらう

3.内転筋について臨床実践編

上記内容からある程度、内転筋はどういう働きをしているのかがわかってくると思います。

ここからはその内転筋の働きを理解したうえで実際にどのように臨床で応用していくのかをまとめていきます。

①どの内転筋が痛みを引き起こしているかわかる(ストレステスト)

内転筋に問題があると疑った場合、大きく分けて二関節筋か単関節筋かで分けてみると問題が絞られてきます。

内転筋で唯一の二関節筋は”薄筋”だけなので、股関節・膝関節伸展位の状態で内転筋に対してストレス(内転筋の収縮を入れさせて抵抗する)を加えると内転筋の中でも薄筋に対しストレスを加えることができます。

逆に股関節・膝関節屈曲位でストレスを加えると薄筋自体は緩んでいる状態なのでストレスがかからなくなります。

つまり薄筋以外の内転筋にストレスがかかっているということになります。

この検査で、薄筋の問題なのか、それ以外の大・短・長内転筋・恥骨筋に問題があるのかを判別することができます。

もっと細かく見ていく場合は、例えば恥骨部の痛み(恥骨骨折後に痛みが引かない場合など)がある時などに使っていきます。

この場合は、”上記で説明した各筋の伸長方法”を応用します。

例えば、大内転筋であれば、

≪大内転筋の伸長方法≫

□股関節を90°屈曲させた状態から外転(外の開く)方向に広げていく。

□対側の下肢は伸ばしたままで開く際に追従してこないようにしっかり固定する

という形で大内転筋の伸長が可能になるとお伝えしました。

これを言い換えれば、大内転筋が最も伸びる(ストレスになる)肢位がわかるわけなので、この肢位で収縮を入れさせてそれに抵抗を加えれば大内転筋のストレステストが行えるわけです。

このように大内転筋のストレステストを行い、恥骨部に痛みを誘発(痛みの再現)すれば、内転筋の中でも大内転筋が固くなっているなどの問題が恥骨部の痛みを長引かせているのではないかと考えられるわけです。

他の内転筋に関しても同様に伸長方法を理解していれば、その肢位で収縮に対し抵抗運動を行えばストレステストができるようになります。

そこで痛みが誘発されれば、対象の筋に何らかの問題が起こっていると判断することが出来ます。

②どの内転筋が固くなっているかがわかる(伸長テスト)

先程と同様に、各内転筋の伸長方法を用いて行います。

内転筋が固い・緩んでいるの判断は触ればわかります。

そこから内転筋のどこが固い・緩いのかを判別が困難になります。

別にわざわざ判別する必要もないとも思われますが、不用意なストレッチやマッサージをしないためには必要な技術になります。

方法は先程と同様ですが、いざ実践するとどの肢位がどの内転筋なのかわからなくなってきます。

なので、簡単にまとめます。

□股関節を深く曲げる(股関節90°屈曲位での外転)⇒大内転筋

□股関節を軽く曲げる(股関節45~60°屈曲位での外転)⇒長内転筋

□股関節を曲げずに足を伸ばしたまま(下肢伸展位での外転)⇒薄筋

□反対の股関節を深く曲げる(対側下肢を屈曲位で外転)⇒短内転筋・恥骨筋

・・・簡単にまとまっているわかは定かではありませんが、私はこれである程度覚えることが出来ました。

この方法で一つ一つ筋の伸長を行い、どこに制限があるのかを評価していきます。

4.まとめ

今回は、どの内転筋が短縮しているか判別する方法ということでまとめていきました。

内転筋の中にも多くの筋があり判別することはなかなか難しいし、なにより判別する意義を見出せないこともしばしば・・・

しかし、記事でも挙げた”恥骨部の痛み”なんかの際は一つ一つ判別する方法を知っていると問題の特定がはっきりしますし、なにより治りが早くなります。

細かく見ていくことは時間もかかるし不必要だと思うこともありますが、実践していく内に評価スピードも上がっていくし効果判定も上手く行えるようになってきます。

そのためには必要な知識・技術になると思いますので記事を読まれた方も是非実践してみてはと思います。

それでは本日はこの辺で。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!