目からウロコの情報!腰痛の予備軍の動きのパターンを簡単にチェックする方法

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腰の痛み
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腰痛は多くの原因を含んでおり、その結果が”腰の痛み”として現れるものです。

今回は、その腰痛になりやすい人をチェックする方法をご紹介しようと思います。

 

腰痛を理解する前に、人間には”運動パターン”というものがあります。

例えば、床にあるものを取ろうとするときは上半身を前に倒し手を伸ばしますよね?

このように、床の物を取ろうとするときには、「体幹の前屈+上肢のリーチ」というパターンが存在します。

これが、床の物を取ろうとしているのに、体幹を伸展させてしまったらいくら手を伸ばしても届くわけありません。

 

と、こんな感じで、腰部にも「正常な運動パターン」というものが存在します。

その運動パターンさえ理解してしまえば、パターンから逸脱しているかどうかを確認すれば、腰痛の原因もわかりますし、なにより腰痛の予備軍も確認することもできるわけです。

 

腰に違和感があるとか、腰回りが動かしづらいと感じている場合なんかはこの運動パターンが崩れていることが非常に多いです。

 

というわけで、今回はこの運動パターンの理解を進めていきたいと思います。

 

 

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1.運動パターンを理解するには”腰椎骨盤リズム”を知ろう

腰部は身体の要として重要な部位になります。

「腰」という漢字を見るだけでも、”要”という字が入っているくらいですから昔から重要であると認識されてきたものと思われます。

 

この腰部ですが、骨盤帯と共同して運動パターンを形成します。

 

これを「腰椎骨盤リズム」といいます。

 

この腰椎骨盤リズムが正常に機能しているかどうかで、腰痛になりやすいか否かがある程度予測できます。

 

当然この腰椎骨盤リズムが破綻している場合は、腰部に何らかの異常が生じていると判断でき、腰痛を引き起こしている可能性が高いといえます。

 

腰椎骨盤リズムとは?

少し専門的な内容になりますが、、、

 

骨盤は両側の股関節と脊柱との間に関節を有しています。

骨盤の運動は股関節と脊柱の運動の結果であり、骨盤が単体で空間上を運動するわけではありません。

 

矢状面内で身体を前後屈させるような動作時に、骨盤を介した腰椎と股関節の動きに連動性が存在し、これを腰椎骨盤リズム(lumbopelvic rhythm)と呼びます。

 

腰椎骨盤リズムは”動作中の腰椎と股関節の連動”と定義され、股関節の角度変化に対する腰椎の相対的な角度変化の規則性のことです。

 

ただし、腰椎骨盤リズムは被験者の随意性や身体特性が影響しやすく個人差が大きいということを多くの研究者が指摘しています。

 

腰椎骨盤リズムの考え方~体幹の屈曲時の連動~

膝関節を伸展させた状態で手先を床につけるために身体を前屈させた際に、健常成人の平均的な腰椎骨盤リズムでは腰椎が40°屈曲し股関節が70°屈曲すると言われています。

 

この動きのリズムは、ほぼ同時に生じるとされています。

 

腰椎の各分節の可動範囲はおよそ8°とされており、腰椎全体では40°程度の可動範囲となります。

 

身体が45°程度屈曲した時点で腰椎の運動は制限され、その後は股関節の屈曲と胸椎の屈曲によって前屈運動が行われます。

 

 

腰椎骨盤リズムの考え方~体幹の伸展時の連動~

体幹屈曲運動とは一転、膝関節を進展させた状態で体幹を伸展させる腰椎骨盤リズムでは、多くの場合、股関節が先行して伸展し、少し遅れて腰椎が伸展するとされています。

 

股関節が先行して体幹を伸展させ、腰椎の伸展が遅延することで、身体重心を腰椎の回転軸へ近づけてから腰椎を伸展させることが可能になります。

 

この体幹の伸展に伴う腰椎骨盤リズムは、腰背部の筋や椎間関節、椎間板の負担を軽減させるための保護機能であると考えられています。

 

 

 

腰椎骨盤リズムが破綻した場合は?

腰椎骨盤リズムは、股関節と腰椎の可動域制限を補完し合うため、どちらか一方が可動域制限を引き起こした場合は他方が代償し、過剰なストレスを受けるという負の運動連鎖を誘発します。

 

例えば・・・

ハムストリングスの伸長制限のために股関節の屈曲が制限される場合、

その代償として腰椎、胸椎の屈曲が大きくなり、椎間靱帯・線維輪の後部、

後縦靭帯、椎間関節包、胸腰筋膜などが過剰に伸長される。

その結果、腰背部の組織の過剰な伸長ストレスがかかり、最終的に椎間板および椎間関節の負担を増大させる。

 

 

2.腰椎骨盤リズムを使って腰痛の予備軍かどうかをチェックする方法

ここまでで腰椎骨盤リズムについて理解を進めていきました。

腰椎骨盤リズムを理解すると、体幹の前後屈時に生じている腰痛の問題を探し出すことができるようになります。

 

ここからは具体的にチェックする方法をご紹介します。

【体幹の前屈時】腰椎骨盤リズムのチェック方法と異常を解決する方法

身体を前方に倒すときは、腰椎と骨盤は同時期に動き始めると説明しました。

また、動きの量としては腰部が40°~45°程度、骨盤・股関節部で70°程度動くことによって体幹の前屈運動をスムーズに起こしていると言われています。

 

この情報を基に実際に体幹の前屈を行なってもらいます。

この時、どの部分が良く動いていて、どこが動きにくくなっているかをチェックしていきます。

 

よく見られる代償パターン(正常の運動パターンから逸脱したパターンのこと)としては、以下の2つが挙げられます。

 

①腰椎部の過剰運動で代償するパターン

②股関節の過活動で代償するパターン

 

この2つの代償パターンが確認された場合、腰痛の予備軍であるといえます。

以下に詳しく掘り下げていきます。

 

①腰椎部の過剰運動で代償するパターン

体幹の前屈時に、腰部がかなり弯曲している場合は、腰椎が過剰に動きすぎている可能性があります。

腰椎が過剰に動けば見かけ上は問題なく動いているように見えますが、意外と腰痛のリスクが潜んでいます。

□太ももの裏の筋肉であるハムストリングスが短縮し骨盤が後傾している可能性が高い

□腰椎が過剰に動きすぎて腰椎の不安定性をきたしている可能性がある

 

図:体幹前屈運動~腰椎での代償パターン~

 

②股関節の過活動で代償するパターン

こちらの場合は、体幹の前屈時に腰部の弯曲が消失し腰椎が平坦になっている状態を示します。

この場合、先ほどとは逆に、腰椎部の動きが消失し固くなっており、代わりに股関節を過剰に動かして前屈動作を代償している可能性があります。

 

□腰椎の椎間関節の可動域制限が生じている可能性が高い

□股関節がゆるくなっており骨盤帯の不安定性をきたしている可能性がある

 

図:体幹前屈運動~骨盤・股関節での代償パターン~

 

③補足として・・・高齢者の場合はどうなの?

高齢になればなるほど、腰椎部で代償するパターンが目立つようになり、本来安定しなければならない腰部の不安定性を助長してしまい、負のスパイラルを引き起こしている例が非常に多いです。

 

 

【体幹の伸展時】腰椎骨盤リズムのチェック方法と異常を解決する方法

□高い所にあるものを取る動作

□立ち上がる時に体幹を起こす動作

上記のような動作で体幹の伸展運動が起こります。

そして、この伸展運動時の腰椎骨盤リズムに異常が起こっている場合、腰痛が起こります。

 

体幹の伸展動作時の腰椎骨盤リズムは、先行して骨盤・股関節の前方移動が出現して、その後少し遅れて腰椎部の伸展運動が見られると言われています。

立ち上がる時の体幹の伸展の場合、少しイメージがしにくくなりますが、上記の動きありきで健常者は動作を行っています。

 

体幹伸展時の異常パターンとしては、以下の2つになります。

①骨盤・股関節部の前方移動が見られない場合

②腰椎の反りが消失し一本の棒のようになっている場合

上記の2つの異常パターンが確認された場合は腰痛を引き起こしているもしくは今後腰痛を引き起こす可能性があると判断されます。

以下にチェック方法を詳しく説明していきます。

 

①骨盤・股関節部の前方移動が見られない場合

体幹の伸展運動時、骨盤・股関節の前方移動は腰椎よりも先行して生じる運動のはず。

 

それが生じないという事は、代わりに腰椎部で代償しなければならないということです。

 

腰椎の可動域は前屈同様、後屈時もいくら腰椎が5つあろうが、さほど大きいものではありません。

 

当然、骨盤・股関節の動きが伴わなければ腰椎の過剰運動が見られるか、後屈運動が早い段階でストップしてしまいます。

 

この場合、腰椎部の不安定性をきたすよりも、腰椎の後方支持組織である椎間関節の異常(椎間関節症)を引き起こす可能性の方が大きいです。

そうなると、体幹伸展時に早期から鋭い痛みを生じ動きが制限されます。

 

この骨盤・股関節の前方移動が起こらない原因については以下の例が考えられます。

□腸腰筋や大腿四頭筋の過緊張・短縮を起こしている可能性が高い

 

□体幹機能(インナーマッスル)が著しく機能低下を起こしているため大きく動かせなくなっている可能性がある

 

図:体幹伸展運動~腰椎での代償パターン~

 

②腰椎の反りが消失し一本の棒のようになっている場合

腰の反りがなくなった場合に関しては、腰椎の椎間関節の可動域制限が原因となります。

この場合は、運動パターン以前にそもそもの姿勢がフラットバックぎみになっていることが予想されます。

つまり、脊柱の生理的な弯曲が消失し腰椎だけでなく、頸椎・胸椎などの脊柱全体が一本の棒のようになっているということです。

 

この場合、関節の移行部である腰仙椎移行部に過剰な負担がかかることが予想され、それが原因で腰痛を引き起こす可能性が高くなります。

 

腰椎の反りが無くなる原因については以下の例が挙げられます。

□身体全体が過緊張状態になって力が抜けなくなっている可能性がある

 

□腹筋を鍛えすぎて腰椎の生理的な前彎が消失してしまっている場合

※腹筋を鍛えすぎた場合の問題に関してはこちらの記事に腹筋を鍛えすぎることによる弊害を書いています。

腹筋トレーニングのメリット・デメリットについて~この時には腹筋は鍛えるな!~

 

図:体幹伸展運動~骨盤・股関節での代償パターン~

 

 

3.まとめ

今回は、腰椎骨盤リズムを理解して、腰痛の原因の特定や予備軍をチェックする方法をまとめていきました。

今回の代償パターンをしっかり覚えていくことで”腰痛”という問題を捉えやすくなってきます。

人によって症状が違う腰痛も動きのパターンを理解することで見えてくるものがあると思います。

 

それでは今回はこの辺で。

最後までお読みいただきありがとうございました!!

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