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アナトミートレインの浅前線について~消化器系との関連性は?~

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アナトミートレインの浅前線は身体の前面を通るラインになります。

経絡で言うと、胃経や脾経のラインに似てきます(特に胃経)。

つまり消化器系のラインってことですね。

アナトミートレインと経絡の関係性についての意見は最近増えてきているように思います。

・アナトミートレインは「筋膜の連結」

・経絡は「気の流れ」

と大きく意味合いは違いますが、意外と共通点があり、いざ治療となると両者を合わせて考えたほうが効果的に治療が進むことが多いです。

今回はアナトミートレインのラインの中でも「浅前線」について経絡と絡めて記事にしていきたいと思います。

まずはアナトミートレインと経絡の関連性について知りたい方はこちらの記事をご覧くださいませ。

「アナトミートレイン」と「経絡」をリンクさせる

アナトミートレインの使い方を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

臨床でのアナトミートレインの使い方がよくわからない場合に参考にしてほしい記事

1.アナトミートレインの浅前線とは?

図:アナトミートレインの浅前線

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

浅前線とは、身体の前面を通る筋膜のラインのことを言います。

浅前線の対象となる筋肉は以下の通りです。

□頭皮の筋肉

□胸鎖乳突筋

□胸骨筋

□腹直筋

□大腿四頭筋

□膝蓋靱帯

□長・短指伸筋、前脛骨筋

頭の筋肉から足先の筋肉まで完全に連続しているわけではありませんが、筋膜の連結によって身体の前面を走行しています。

ラインの走行的に、体幹の屈曲運動に作用し、アナトミートレインの浅後線と相反して働いています。

※浅後線が働くときは浅前線は緩む、逆に浅前線が働くときは浅後線は緩むという関係性

2.浅前線と経絡(胃経)の類似性は?

まずは浅前線と胃経の図を見てみましょう。

図:胃経と浅前線

図を見る限り、「胃経」「浅前線」の走行は似ています。

また当然ですが、それぞれの特性も類似しています。

□筋膜は伸張性が低下すると機能が低下する⇒短縮すると不調が出る

□経絡は異常をきたすと伸展方向への制限が生じる⇒伸張性がない環境だと経絡の流れが悪くなる

このように、両者とも伸張性・伸展性が制限されると異常をきたすことがわかります。

つまり、法則性が同じなだけに、身体の同じ動きで症状がでることが予想されるわけですね。

どういうことかというと、

浅前線の異常がある場合は、同時に胃経にも問題が生じている可能性があるということです。

少し落とし込んで考えると、

体幹伸展運動に制限⇒アナトミートレインの浅前線の短縮?⇒胃経の異常?⇒消化器系の不調?

といった形で仮説が立ちます。

逆に、胃腸の不調がある場合は体幹の伸展運動が制限されている可能性があるとも言えます。

3.アナトミートレインの浅前線のアプローチ例

ここからは、浅前線に対するアプローチ例をご紹介します。

①大腿四頭筋のストレッチ⇒体幹伸展可動域・胃腸の不調改善

言われてみれば「あー、確かに!」と思うようなことですが、

胃腸が悪い人や胃がキリキリする人などはたいてい身体を丸めていませんか?

胃の経絡は身体の前面を通っていますから、不調があれば必然的に身体は丸まるわけです。

当然その場合は、身体全体の伸展運動が阻害されるわけです。

つまり身体は屈曲位になり、アナトミートレインの浅前線の短縮が生じます。

先程も説明しましたが、

身体が屈曲位=浅前線は短縮位になる=消化器系の経絡も短縮する

という方程式が成り立つわけですね。

つまり浅前線の伸張性を改善させることで、胃腸の不調も同時に改善させることが可能であるという事になります。

しかし、ここでいきなりバンザイなど身体を伸ばす運動をしても、不調があって伸びなくなっているわけなので確実に痛みや不快感で伸びるわけがありません。

そこで、少し離れた足の筋肉から、特に大腿四頭筋に対して刺激を入れていくのが効果的となります。

大腿四頭筋は、浅前線のライン上にある筋で、人体のなかで筋量も多く筋の長さもあるため、刺激に対する身体への影響は大きくなり、結果的に効果は出やすい部位になってきます。

方法は至ってシンプルです。

大腿四頭筋をストレッチしていくだけです。

もしパートナーとストレッチする場合は、大腿四頭筋のストレッチした状態で経絡の向きに沿って軽擦を加えるとより効果が出てきます

胃経の経絡の走行は中枢から末梢に向かっていくため、股関節から膝に向かって軽擦を行っていきます。

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②浅前線を意識した腹直筋のトレーニング法

腹筋のトレーニングは多くの方が良く行うレーニングかと思います。

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上記の写真のように適切にトレーニングができているのが理想ですが、意外とエラーを起こしている例が多いのがこのトレーニングです。

アナトミートレインの浅前線を意識した腹筋運動は以下の通りです。

顎を引く⇒頭部屈曲⇒頸部屈曲⇒体幹屈曲の連動性を意識する

このように頭部からの屈曲が出るか出ないかが筋膜の連結上、重要なポイントになります。

悪い例としては、

□きつくなってくると顎が上がったまま腹筋運動を行っている

□勢いをつけるため一度、頸部を伸展させて行う

などが挙げられます。

浅前線を考えると、顎を引いて頭部屈曲からの先行する腹筋運動が重要であり、顎が上がっている時点で腹筋運動としてはエラーとなります。

具体的な腹筋のトレーニング方法はこちらの記事をご覧ください。

腹筋を効果的に鍛える方法とその効果について

③浅前線のストレッチ法

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先程も述べましたが、浅前線のストレッチをいきなり行うのは個人的には否定的です。

これは経絡の概念も含まれているため意見は分かれると思います。

が、しかし経絡の概念から考えると内臓への関与も含まれてきます。

※内臓から出る痛みや不快感は人体に大きな影響を及ぼすし、そういった症状があるから身体への反応(姿勢の異常など)に繋がっていると考えるから

姿勢の異常だけを考えるならばいきなりストレッチでもかまわないでしょう。

しかし、もっと深い問題を考えるのであれば、まずは周辺の問題から改善することを選択していきます。

※上記①の大腿四頭筋のストレッチなどから進める

ある程度、腹部の緊張もほぐれてきたところで初めて腹臥位でのストレッチを行っていきます。

ストレッチ自体は非常にシンプルで、

「うつぶせの状態から上体を反るように起こしていく」だけです。

※このとき顎も上げて天井を見るようにすると効果↑

これで腹筋が伸長され、浅前線のストレッチになってきます。

ひいては消化器系の経絡の伸長にも繋がり、気の流れが良くなり不調の改善に繋がってくる可能性が出てきます。

4.まとめ

今回は、アナトミートレインの浅前線について、経絡の概念も交えながらまとめていきました。

アナトミートレインのことを書くたびに経絡との関係性があるように感じます。

今回は胃腸関係との関係性についてでした。

胃腸関係の不調、消化器系の問題ですね。ここは現代社会で生きる人たちにとっては非常に多い訴えではないかと思います。

こういった問題を、ストレッチやトレーニングなどの身体の操作で改善もしくは軽減できるとしたら、最高ですよね!

そういった可能性を示しくれるのが、アナトミートレインの概念であり、東洋医学の考え方であります。

不調に対する対処法として薬以外にもこういった知識を持っておいてほしいなと思う次第です。

それでは本日はこの辺で。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!