肺経・大腸経への経絡アプローチについて~ストレスを溜めない呼吸に導く方法~

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現代社会はストレス社会と言われています。

情報化社会となり人間関係がより複雑化している中、行わなければならない作業もより複雑化してきています。

そんな社会で人は小さい頃から、ストレスと上手く付き合いながら生活しているわけです。

ストレスも「適度なもの」であれば、生きていくうえでその人の成長の糧になり、

「良いもの・必要なもの」と言われています。

まぁなんでも捉え方一つで「ストレス」も”悪いもの”から”良いもの”に変わるものです。

と、そんな「ストレス」ですが、その人の持つ許容を超えてしまうと

「病気のもと」になったり、「心を病んでしまったり」することがあります。

つまり、

「ストレスは過度になると心身の健康を害するものにすり替わってしまう」

ということです。

このことから、

「ストレスをため込まない生活」

を考えていく必要があります。

この課題を解決する上で最も簡便に判定するためには

「呼吸」をチェックすることが推奨されます。

一般的に、運動など何もしていないのに”呼吸が浅い”場合はストレスが強くかかっている状態であると言えます。

「呼吸が浅い状態」を東洋医学の経絡理論で判断していくと

そのままですが、

肺と大腸の経絡(肺経・大腸経)が当てはまります。

今回は、この肺経と大腸経の経絡アプローチについて、

ストレスと呼吸機能の観点から

肺経・大腸経のトレーニング方法や改善方法をご紹介していきます。

1.肺経・大腸経の走行は?

図:肺経と大腸経

肺経と大腸経は「母子関係」にあります。

肺経が「母」・「親」になり、大腸経が「子」になります。
この肺経と大腸経は、五行論では「金」であり、
「土(脾経・胃経)」からのエネルギーをもらいます。
そして、「水(腎経・膀胱経)」にエネルギーを送る機能を持ちます。
※相性関係のことを言います

この肺経と大腸経のラインは、身体のどの部分を通過するのかと言いますと、

上半身で、特に上肢を通る経絡となります。

もっと具体的に言うと、

「手の親指・人差し指~上肢の外側面~胸部や顔面」

といった形で経絡の流れがあります。

簡単に言うと、

肺と大腸の経絡が正常に機能していると

「胸を開きやすくなり、呼吸が楽になる」

といった反応が見られます。

逆に、肺・大腸の経絡に異常をきたすと、

「猫背になり、呼吸が浅くなる」

といった生きるうえで悪影響が生じます。

東洋医学的な観点から、肺経・大腸経の異常により生じる症状について詳しく知りたい方はこちらの記事をまずはご覧ください。

東洋医学の中では、肺は気(エネルギー)の出入りを促す場所として存在します。呼吸によって外から良いエネルギーを取り入れ、体から悪いエネルギーを排出していくといった感じです。大腸も同じように食物の良いものを吸収し、悪いもの体外に排泄する役割があります。このように、肺・大腸は身体をクリーンに保つために必要な働きをする部分になります。

肺経・大腸経と「呼吸のしやすさ」の関係性は?

この上のイラストは、両手を広げている人を描いています。

丁度、ラジオ体操で深呼吸の吸気を行っている場面を同じようなポーズですね。

肺経・大腸経に異常をきたすと、上記のような姿勢がとりにくくなります。

なんども言っていますが、

経絡理論では、

「経絡に異常をきたすと、対象となる経絡は伸展性(伸張性)を失う」

というわけで、

つまりは筋肉と同じで短縮して固まってしまうということですね。

図:肺経・大腸経

なので、逆に

肺経・大腸経がしっかり整っていると

「大きく息を吸える」

ということになり、呼吸も自然と深くなるわけです。

大きく呼吸ができるということが自律神経も正常に機能することを意味し

ストレスもため込まない生活を送ることに繋がってくる訳です。

2.肺経・大腸経に対する経絡アプローチ

ここまでで、肺経・大腸経の概要は理解できたと思います。

それでは、これから実際の経絡アプローチについて方法を紹介していきます。

ここでは、実践的な内容をメインで書いていきますので、

経絡アプローチの詳しい法則や方法に関してはこちらをご覧ください。

東洋医学には”経絡”という概念があります。この経絡は全身に張り巡らされており全身に作用します。本日は、東洋医学の中でもこの「経絡」にフォーカスしてまとめていきます。

経絡アプローチを行う際、①経絡の流れの向きを覚える、②井穴(せいけつ)を覚える、③経絡上にある筋肉や関節をイメージできるようになる、この3点を確実に理解することが重要になってきます。今回はその3点を詳細に説明していきます。

①肺経・大腸経のセルフストレッチ

肺経・大腸経は身体の前面を流れる経絡です。

具体的には、

「手の親指・人差し指~上肢の外側面~胸部や顔面」

でしたね。

つまり、肺経・大腸経の経絡をストレッチするためには、

上記のラインを伸長させていく必要があります。

図:肺経・大腸経のストレッチ

方法は上記の図のような形でストレッチを行っていきます。

【方法】

●四つ這いになる

●片側の手を斜め上方に伸ばしていく

●伸ばした手を回旋させ、親指と人差し指の間にあるツボ(合谷)を床に接地させる

●その状態から上半身を反対側に回旋させていく

(伸ばした手と反対側を向くようにする)

●ゆっくり息を吐きながら上半身の回旋を強めていくことでより肺・大腸経の伸長感が得られる

【ワンポイント】

□呼吸を止めないように!

※ゆっくり息を吐きながらリラックスしながら行うとgood。

□上半身の回旋はしっかり出すように(頭部の回旋も)

※頭部も回旋することで大腸経の伸長感も得られるようになる

□意識するところは大胸筋腕の外側のライン。ここの伸長感をじっくり感じる

※縮こまった経絡がゆっくり伸びてくように意識して行う

②肺経・大腸経のストレッチ

※こちらは、セラピストが行うバージョンのストレッチになります。

このストレッチ方法と後に紹介する④の大腸経のストレッチは以前も紹介しています。

その記事は以下をご参照ください。

経絡アプローチにて腰痛を改善することは可能です。 腰を反る時の運動を経絡の観点から考えていくと、肺経-大腸経・脾経-胃経、この2点が後屈時の腰痛と関連のある経絡であると言えます。 今回は、経絡アプローチにて腰痛を改善する方法を書いていきたいと思います。

図:肺経・大腸経のストレッチ

【方法】

●セラピストは患者の頭側方に立つ

●一方の手で合谷を触知し、もう一方の手で大胸筋にコンタクトする

●合谷を起点にして合谷から胸部を引き離すように刺激していく

(大胸筋ないし肋骨を押していく感じ)

【ワンポイント】

□刺激はリズミカルor呼吸に合わせて行う

※リズミカルの場合⇒強い刺激ではなく弱い刺激を少しづつ深くしていく感じで行う

※呼吸に合わせる場合⇒息を吐くときに刺激を強めていき、吸うときは同調するように意識する

③肺経のセルフストレッチ

図:肺経のストレッチ

【方法】

●側臥位(横向き)になる

●足は股関節・膝関節45~60°程曲げて安楽な姿勢をとる(両膝は重ねておく)

●上になった側の手を伸ばした状態で後方に広げていく(胸を開く感じ)

●広げきったら、再び反対側の手まで戻していく

●上記の運動を5~10回繰り返す

【ワンポイント】

□呼吸は止めない

※息を吐くときに手を広げていく

※息を吸うときに手をもとの位置に戻していく

□肩をすくめないように注意!

※無理に動かそうとして肩に力が入ることも(無理のない範囲で行う)

④大腸経のセルフストレッチ

図:大腸経のストレッチ

【方法】

●仰向けになり、腕を横に伸ばしベッドから腕を落とすようにする

●その状態で首を反対に回旋させ、視線を反対側に向けるようにする

●数秒間伸長させたら一度、伸長を緩め再度伸長させていく

●上記のストレッチを5回ほど繰り返す

【ワンポイント】

□頸部の回旋は重要

※大腸経は腕から反対側の鼻まで流れているため、頭部の動きも重要になる

□長時間の伸長はNG!

※伸ばしすぎは神経系や血流の問題からリスクとなり得るためNG

3.まとめ

今回は、肺経・大腸経に対する経絡アプローチの具体的な方法についてまとめていきました。

肺経・大腸経の経絡アプローチのテーマに「呼吸」を絡めていきましたが、

経絡に限らず、「呼吸」は人間にとって非常に大事な”作業”になります。

まず、生きていくうえで必要な呼吸は必須な機能になります。

呼吸をしなければ「酸素」を取り込むことが出来ません。

また、リラックスしたいときは深呼吸したり、全力疾走したときは呼吸数を増やして落ち着こうとします。

このように、身体を一定の所でコントロールするために呼吸は非常に重要な役割を果たします。

そんな重要な機能を持つ「呼吸機能」と今回紹介した肺経・大腸経は非常に密接な関係にあります。

ストレスを感じやすくなった

とか

疲れが取れない

とか感じる人は一度、肺経・大腸経の経絡アプローチを行ってみると良いと思います!

それでは、本日はこの辺で!

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました!!