どうも。
KABOSUです。
今回は”腰痛について”記事にしていきます。
前回は、腹筋のトレーニングのしすぎで腰痛を引き起こした症例について記事を書いていきました。
その記事はこちらから。
今回はその延長で腹筋が影響して起こる腰痛についてとその対処法まで、そして実際に腹筋は鍛えたほうが腰痛に効果があるのか?などを記事にまとめていきたいと思います。
では早速ですが・・・
『いたたたた・・・腰が痛い』
「腹筋を鍛えていないからだよ」
このような会話をこれまで皆さんも身近に聞いたことないでしょうか?
この「腰痛には腹筋を鍛えれば治る」という説は本当なんでしょうか?
答えは全ての腰痛には腹筋を鍛えるだけでは治りません。
当然、腹筋が影響している場合もあります。
症状や状態によっては、
腹筋を鍛えたほうがいいのか?、逆に腹筋を緩めてあげたほうがいいのか?
といった形でやることが正反対になることもあります。
また、腹筋・腹筋って皆さんは言いますが、腹筋の中にもいくつかの筋に分けられます。
一番メジャーな”腹直筋”のことを言っているのか、”深層の腹横筋”のことを言っているのか、人それぞれ違うでしょう。
それでも”腹筋”というワードで一括りになっている部分もあると思います。
今回はこのような点を少し整理し、腹筋を鍛えないほうがいい例について考えていきたいと思います。
1.腹筋を鍛えることはNG!な場合
まず初めに考えることは腹筋は何をしている組織か?ということです。
腹筋は腹部の前面に位置し、内臓の保護に役立っています。
この腹筋ですが、身体のラインでみていくと、身体の前面を通っていることになります。
つまり、身体を伸ばすときには腹筋も伸びて、身体を曲げるときは腹筋は縮むということがわかります。
上記の点を踏まえ、腹筋を鍛えることで腰痛
を増強してしまうケースはどういったものか?を考えていきます。
腹筋を鍛えると一般的に筋長は短くなってきます。
バランスを考えて、適切にトレーニング行っていけばそこまで問題にはならないのですが、過度に腹直筋だけを鍛えすぎると、腹部前面の筋長は短くなり身体を伸ばしにくくなってきます。
そうなると、体幹を後ろに反らす動作で腹部が伸びきらないことで腰椎部に負担がかかり、腰痛増悪を招くことになります。
要するに、腹部前面の緊張が強いときは、腰椎部の前方シフトを阻害していることが予想されるため、腹直筋のトレーニングでそれをより増強しないようにしなければなりません。
2.腹筋を鍛えることで腰痛が寛解するパターン
次は腹筋を鍛えることで腰痛を改善もしくは予防することができるパターンです。
一言でいうと、先程の話とは別で、”腹壁の緊張がない状態”や”腹部が引き伸ばされた状態”のパターンの場合、腹筋のトレーニングを行う適応になります。
具体的な例で言うと、反り腰の方の場合が当てはまります。
反り腰になると、腰椎の前弯が強くなり腹部が前面に押し出されます。
そうなると腹筋群は収縮する機会を失われ”収縮力”が低下してきます。
そのような例に腹筋のトレーニングが適応となります。
ちなみに、反り腰のような状態を”上位交差性症候群”といい、ストレッチすべき部分と鍛えるべき部分が明確になってきます。
腹筋を鍛えるべき時は、合わせて殿筋群も鍛えていきましょう!
上位交差性症候群に関する記事はこちらから。
腰痛の場合はここがポイント!~下位交差症候群から腰痛を考える~
3.腹筋群の種類とその作用は?
これまで腹筋が腰痛に影響を及ぼすことについて説明していきましたが、少し腹筋について掘り下げてみてみましょう。
日常会話で聞く腹筋とは一体どこを指しているのか?
自分が思っている腹筋と専門家が言う腹筋は違うニュアンスではないのか?
など疑問に思うことがあります。
実際には、腹筋といって一括りとなっている場合がありますが、実際には”腹筋”ではなく”腹筋群”と呼びます。
この腹筋群は全部で4種類に分けられます。
●腹直筋
●外腹斜筋
●内腹斜筋
●腹横筋
日常会話で聞かれる”腹筋”とは”腹直筋”のことであることが多いと思います。
そして、多くの人が腰痛予防にと思って鍛えるのがこの”腹直筋”かと思います。
実際に腹筋群の中で腰痛を予防するのに重要な役割を果たすのは腹直筋よりも腹横筋の方が大きいです。
腹横筋について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
腹横筋の重要性とトレーニングの方法から注意点までを理解しよう
腹筋群の深さは?
腹筋群は当然ではありますが、同じ層にはありません。
深さの順番は以下の通りです。
浅層から順に、
腹直筋⇒外腹斜筋⇒内腹斜筋⇒腹横筋
このようになります。
腹直筋が最も浅層にあり、腹横筋が最も深層に位置します。
見た目を気にするのであれば、浅層にある腹直筋を鍛えるのがいいです。
ただし、見た目だけであり体幹の安定化を考えるうえでは少し弱くなってしまいます。
体幹の安定性を考えるうえでは、深層に位置し胸腰筋膜と連結してコルセットのような役割を果たす腹横筋の方が貢献度は高くなります。
腹筋群のそれぞれの作用
上記の内容を踏まえ、腹筋群の作用を理解します。
腹筋群はそれぞれ作用が若干異なります。
●腹直筋 - 体幹の前屈・上体を起こす
●外・内腹斜筋 - 体幹の回旋を起こす
●腹横筋 - 体幹の安定化(腹圧を高める)
このように、同じ腹筋群でも作用に違いがあります。
4.まとめ
今回は、腹筋が原因で生じる腰痛についてとその対処法についてまとめていきました。
日々、リハビリをしていると間違ったトレーニングや運動を行っている人は意外と多く見かけます。
腰痛に関しては、良いと思って行っているトレーニングが実は逆効果でしたなんてこともあり、自身で行っているトレーニングを辞めてもらったら腰痛も寛解したということもあります。
今はネットが普及しているため情報を得ることは容易になっているぶん、トレーニング法や腰痛の対処法を間違って理解してしまうケースが出てきます。
そうならないようにトレーニングに至っては必ず鍛える対象となる筋がどう腰痛や体幹に影響にするのかを理解したうえで実践していくことをおススメします。
※実践しているトレーニングのメリット・デメリットを把握することが大事(ここは鍛えられるけど、ここには負担になる・・・など)
それでは本日はこの辺で。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!
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