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アナトミートレインのファンクショナル・ラインとは?~治療のポイントを理解しよう~

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どうも。

KABOSUです。

今回は久しぶりに

アナトミートレインについて

まとめていきます。

アナトミートレインは筋膜が連結して全身を走行しているという概念です。

アナトミートレインにはそれぞれ走行しているラインがあり、それぞれに役割があります。

今回紹介するファンクショナル・ラインは機能線と呼ばれるラインで名前の通り活動時に働くラインになります。

図:機能線(ファンクショナル・ライン)

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

●なんだか身体の動きがぎこちない

●手足が重だるく動かしづらい

●身体が上手く捻じれない

上記のような症状や違和感を感じている人は、このファンクショナル・ラインが上手く働いていない可能性があります。

1.アナトミートレインのファンクショナル・ラインとは?

ファンクショナル・ライン(Functional Line)は、”機能線”と呼ばれます。

このファンクショナル・ラインですが、体幹表面を走行し、対側の骨盤から下肢にいく腕線の延長とされています。逆に下肢から骨盤を通って対側の胸郭、肩、上肢へ走行もします。

このようにファンクショナル・ラインは体幹を斜めに交差し身体を機能的に動かしているわけです。

斜めに走行しているが故に、直立姿勢などの調節にはほとんど関与しません。

その代りに寝返りや起き上がりや歩行やランニング、言い出せばキリがないですが運動競技などの活動時にファンクショナル・ラインは働きます

だから名前も”機能線”なのでしょう・・・。

ファンクショナル・ラインが活動時に働くことで四肢の動きの対して身体が正中位に保つことが出来ているわけです。

つまり、「一側の上肢・下肢が、対側の上肢・下肢によって安定させられ、バランスを取るあるいは強化されている」ということです。

分かりやすく言うと、

野球の投球動作や槍投げの動作をイメージしてもらうとファンクショナル・ラインを理解しやすくなります。

この投球・槍投げ、両者の動作時に、左の下肢とヒップで勢いをつけて、右手から投げ出される物体にさらにスピードをつけています。

図:ファンクショナル・ラインの働き:槍投げの例

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

このようにファンクショナル・ラインがしっかり働くことで、腕・足の単体で生み出されるパワーよりも足から腕に、腕から足にといった形でより大きなパワーを生み出すことが出来るわけです。

スポーツ場面で成果が出ていない場合は、このファンクショナル・ラインの異常が起こっている場合もあり修正することでパフォーマンスが向上することもあります。

2.ファンクショナル・ラインの概要

姿勢機能

上記で説明したように、ファンクショナル・ラインは他のラインと比べて姿勢機能には関与していません。

機能線の大部分は、身体の表層にあって、日常生活で非常によく使われる筋からなるため、姿勢を維持する機会は最小限しかありません。

しかし、静止直立姿勢以外の姿勢では、強力な姿勢を安定させる機能があります。

例えば、頭上での作業では上肢を高い位置でキープする必要があり、その際はファンクショナル・ラインは下方への牽引を伝達するか、上肢の支持基盤を固定するために上向きの安定性を与えます。

他にもサッカーのキックの際に起こる下肢の強い運動に対して、安定性あるいは対抗バランスを与えるためにファンクショナル・ラインが働きます

運動機能

ファンクショナル・ラインは体幹部で交差する連結を持ち、対側の上下肢に影響を及ぼします。

例えば、右上肢の動きは左下肢の影響を受け、右下肢の動きは左上肢の影響を受けます。

このように、対側の上下肢に対して動きの正確さやパワーを付加すことができるわけです。

少しわかりにくいですがこのような機能線の働きは、キックに勢いをつけるために両腕の重さを利用したり、テニスのバックハンドに骨盤の運動利用したりなど上下肢の対になる動きが単に上下肢だけの動きにパワーや動きの正確さをプラスしているということになります。

図:機能線とテニスの関係

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

そして、その機能線といえばスポーツへの応用が思いつきますが、ごく日常的な場面で活用していることがあります。それは”歩くこと”です。歩行は上下肢を対の動きで出して歩きます。

右足を出せば、左上肢が前方に出る。その時左足は後方に位置し、右上肢も後方に位置します。

これを繰り返して”歩くことをスムーズに行っている”わけです。

この上下肢の動きは機能線がしかっり活動しているから成り立っている運動になります。

この歩行中に機能線は、歩行のステップごとに、肩と対側のヒップとの間でバランスを取っています。

3.ファンクショナルラインは2種類ある(前方と後方)

ファンクショナル・ラインに関してですが、実は2種類あります。

体幹の前方と後方を通る2種類ですね。

当然、捻じりの運動を出すファンクショナル・ラインですから前方・後方の2種類ないと上手く機能しないですよね。

前方の機能線が活動しているときは、後方の機能線は微妙なコントロールにて前方の機能線をフォローします。

このように、前方・後方の機能線が互いにバランスを取り合い身体のパフォーマンスを高めているわけです。

図:右後機能線・左前機能線

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

前機能線

図:前機能線

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

前機能線(Front Functional Line;FFL)は、大胸筋の付着部から始まり、最下部の線維を通って第5、6肋骨上の起始へ行きます。

この大胸筋の線維は、筋膜によって外腹斜筋と腹直筋に連結します。

そして、前機能線は腹直筋鞘の外側縁あるいは内腹斜筋の内側縁を通って恥骨に至ります。

恥骨に至った前機能線は、恥骨と恥骨結合の線維軟骨を通って対側にいき、そこからは長内転筋を走行し下行して大腿骨後面の粗線に付着します。

前機能線は、「大胸筋⇔外腹斜筋・腹直筋外側縁⇔恥骨⇔長内転筋」となる

図:前機能線(外腹斜筋)

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

後機能線

後機能線(Back Functional Line;BFL)は、広背筋の遠位の付着から始まる

後機能線は、広背筋のおおよそ中央部より少し下位を下行して仙腰筋膜に加わる

後機能線は、ほぼ腰仙連結のレベルで、正中線を越えて仙骨筋膜を通り、対側の大殿筋下部の線維へ行く

大殿筋下部の線維は腸脛靭帯の後縁の下を通り大腿骨外側縁につきます。

後機能線は、「広背筋⇔胸背筋膜・仙骨筋膜⇔大殿筋」となる

図:後機能線(広背筋)

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

4.ラセン線とファンクショナル・ラインの違い

上述した”前機能線”と”ラセン線”の走行は非常に似ています。

アナトミートレインでは、前機能線はラセン線の付属的補助線との言えると述べています。

しかしラインは多少違いますのでトレーニングの際は使い分けが必要になります。

図:機能線とラセン線の違い(写真Aの矢印に注目)

アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線より引用

機能線は、大胸筋から、外腹斜筋の中部繊維に連結し、同側の恥骨に繋がり、恥骨結合を介して対側の長内転筋に繋がっていきます。

ラセン線の場合は、前鋸筋から外腹斜筋の上部線維に連結し、対側の内腹斜筋に繋がっていきます。

どちらも対側に繋がっていくため働きは似てきますが、走行が多少違います。

機能線を意識してトレーニングする際は、対側の内転筋を意識した捻じりの運動を行います。

対して、ラセン線を意識してトレーニングする際は対側の寛骨(間に内腹斜筋がある)を意識した捻じりの運動を行います。

5.まとめ

今回は、アナトミートレインのファンクショナル・ライン(機能線)について説明していきました。

機能線は歩行動作や様々な活動に関与する重要なラインになります。

リハビリでは、立位バランスは良いけど、歩行になると動きが悪くなるなど協調的な動きに拙劣さが見られる場合なんかはこのファンクショナル・ラインへのアプローチを行ってみてはいかがでしょうか。

また、スポーツ場面ではパフォーマンスを高めたい場合なんかは、ファンクショナル・ラインに対するトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

それでは本日はこの辺で。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!