どうも。
KABOSUです。
今回は、腰痛の原因として関わりの深い”仙腸関節”について
記事にしていきます。
仙腸関節が腰痛に関わっていることは最近の情報を調べればわかると思います。
しかし、仙腸関節がどのように腰痛に影響を及ぼしているのかってよくわからない人は多いのではないでしょうか?
そこで、今回は「仙腸関節に異常があるかどうかを評価する方法」についてまとめていこうと思います。
1.腰痛を引き起こしている人の仙腸関節は不安定になっている
腰痛を引き起こしている人の仙腸関節は不安定になっています。
どういうことかというと、
仙腸関節が不安定=骨盤帯の不安定性をきたしている
ということになるからです。
骨盤帯は安定性と可動性の両方を持ち合わせていなければならない場所です。
別の言い方をすると、
仙腸関節が不安定=仙腸関節がアンロックしている状態=仙骨が起き上がっている状態
と判断されます。
この仙腸関節のアンロックにより仙骨が起き上がってしまうと、
骨盤帯の安定化を図るForm closure(関節・靭帯による制動)が働かなくなり、
結果、骨盤帯の不安定性をきたし腰痛へとつながってきます。
※骨盤帯の安定性には、Form closure(関節・靭帯による制動)とForce closure(筋による制動)が関わる
この仙腸関節の不安定性について詳しくまとめた記事はこちらになります。
2.「骨盤がゆるんでいる」と「仙腸関節の不安定性」は同義?
上述した通り、「骨盤のゆるみ」と「仙腸関節が不安定」はほぼ同義になります。
産後の腰痛なんかはこの骨盤のゆるみが原因となります。
出産のためにホルモンの影響で骨盤を強固に固定している靱帯がゆるみ、骨盤は開いてきます。
そして産後、徐々に骨盤は締まってきますが、産後のケアが不十分だと腰痛を発症します。
この場合、「骨盤のゆるみ」から「骨盤のゆがみ」に変わってきます。
「骨盤のゆがみ」になると、仙腸関節の不安定性だけでなく、仙腸関節の可動性低下といった逆の問題をきたす場合も出てきます。
【例】産後に子供を抱っこするのにずっと右足荷重で行っていた場合
右骨盤は後傾位を取り、右仙腸関節はアンロックとなり、対側の左仙腸関節はロックされます。
この場合、右側の仙腸関節は不安定性をきたし、左の仙腸関節は可動性低下をきたしているということになります。
この時、腰痛が左右のどちらに偏って出ているかによってアプローチを変えていきます。
3.仙腸関節の不安定性を評価する方法(ストークテスト)
ストークテストは仙腸関節の適合性を評価するものです。
評価方法
図:ストークテスト
エビデンスに基づく疾患別クリニカルマッサージ ー評価と治療より引用
①患者は検査中、バランスがとれるように壁の前に立ちます。
②異常を疑う側から検査をはじめ、両側の検査結果を比較します。
③立位の患者の後ろに移動し、患側の上後腸骨棘(PSIS)に母指を当て、もう片方の母指を同じ高さの仙骨(第2仙椎or仙骨の下外側角)に置きます。
④患者に無理なく動かせる範囲で、患側の股関節と膝関節を90°程度曲げるように指示します。患者が股関節を屈曲する際にPSISと仙骨に置い
た指がどのように動くかを感じます。(仙腸関節のロック・アンロックを確認する)
判定方法
仙腸関節が正常に可動する場合は、腸骨が後方に回転し、上後腸骨棘(PSIS)に当てた母指を下に動かします。
逆に、上後腸骨棘(PSIS)に置いた母指が上に動く場合、テストは陽性とし、仙腸関節のアンロック(仙腸関節の適合性低下)していると判断します。
※PSISが下方に下がるということは腸骨は後傾しているわけなので、一見、悪いように感じますが、この下方に下がる動きは仙骨に対しての動きであり、正確には仙骨が上方に上がっていることになります。つまり仙骨のうなずきが起こっているということで相対的に腸骨が後傾しているということになります。
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