どうも。
kabosuです。
今回は
猫背について
書いていきます。
以前、猫背について書いていきましたが、今回はその具体的な改善方法についてまとめていきます。
猫背になっていると自覚している人は多くいると思います。
しかし”どうやったら猫背が改善されるか”を知っている人は少ないんじゃないでしょうか?
猫背を自覚している人は良い姿勢になるきっかけを持っています。
いい姿勢になれば身体は健康になってきます。
少しの意識の違いで大きな変化が出てくるから身体は面白いものですね。
1.猫背の改善方法
以前の記事で猫背について書いています。
猫背は、以下の項目に当てはまる人になりやすい異常姿勢です。
□デスクワークを長時間行う
□姿勢への意識が低い
□背が高いことにコンプレックスを持っている
また、猫背になることで起こりうる症状として、
腰痛や肩こりなど10個の症状が挙げられました。
ここからが本題です。
じゃあどうしたらいいのでしょうか?
猫背になると自分にとってマイナスになることが起こるわけですから改善したいですよね。
その改善方法をいくつか紹介していきます。
まずは猫背の簡単な特徴ですが、
猫背の場合、基本的には前傾姿勢となり、
身体の前面の筋群を使って姿勢を保っている
ことが多いです。
パターンとしては身体が丸まるようになるため”屈曲パターン”という動きをとりやすくなります。
このことから、
大まかなアプローチ方法は、
□丸まってしまった屈筋のストレッチを行う
□引き伸ばされてパワーが落ちた伸筋のエクササイズ(トレーニング)を行う
この2点になります。
これを今回の猫背に当てはめると、
□胸筋や腹筋、ハムストリングスなどの屈筋のストレッチを行う
□背筋や殿筋、大腿四頭筋などの伸筋のエクササイズを行う
となります。
上記の点を踏まえると以下のような運動が挙がってきます。
①キャット&ドッグ
②僧帽筋中部・下部繊維や菱形筋のエクササイズ
③胸筋群のストレッチ
④大殿筋のエクササイズ
⑤後頭下筋群のリリース
⑥ハムストリングスを意識したスクワット
他にも有効な運動はありますが、まずはこの6種類の運動を実践することをおススメします。
今回紹介する運動は比較的簡単で取り入れやすいものになっています。
①キャット&ドッグ
キャット&ドッグは、四つ這いでの運動になります。
この運動は、胸椎の動きをだすのに有効な運動になります。
詳細は以前の記事で紹介していますのでそちらをご参照ください。
キャット&ドッグを行うことによる効果として、
●胸椎の可動性改善に伴う姿勢の改善
●呼吸と同調した運動により呼吸機能の改善
などが挙げられます。
猫背の場合は背中が丸まって固まっている状態です。
キャット&ドッグを行うことでこの凝り固まった背中の柔軟性を取り戻す事が出来ます。
また、猫背により胸郭の開きが制限され、非効率な呼吸パターン(大きく呼吸ができない)となっている状態をキャット&ドッグを行うことで改善することができます。
②僧帽筋中部・下部繊維や菱形筋のエクササイズ
次は背中周りのエクササイズになります。
対象となる筋は、
僧帽筋の中部と下部線維、そして菱形筋になります。
まず初めに僧帽筋の中部繊維や菱形筋のエクササイズとなる”肩甲骨の内転運動”についてです。
写真①僧帽筋中部繊維
写真②菱形筋
3D解剖学より引用
【方法】
・うつ伏せになり、両手を真横に広げる。
・この状態から両側の腕を床から持ち上げていく。
・腕を持ち上げることで肩甲骨が内側に引き寄せられ関連する筋肉のトレーニングになる
文章にするとわかりにくいですね・・・。
要は、うつ伏せで両手を真横に開いてそのまま両腕を持ち上げる運動を行うだけです。
そうすることで、”肩甲骨が内側に引き寄せられる”動きがみられるようになります。
この運動で、僧帽筋の中部繊維や菱形筋などの収縮が起こります。
次は僧帽筋下部線維のエクササイズとなる”肩甲骨の下制や下方回旋運動”についてです。
写真③僧帽筋下部線維
3D解剖学より引用
【方法】
・先程同様、うつ伏せになる。
・今度は片側ずつ行っていく。
・片側の腕をバンザイした状態まで腕を引き上げる。
その状態から親指を天井に向けてそのまま腕全体を床から持ち上げていく。
・この時、身体が捻じれない程度に腕を床から持ち上げるようにする。
うつ伏せで片側の上肢をバンザイした状態から少し持ち上げる運動を行うだけです。
そうすることで僧帽筋下部線維がしっかり働くようになりトレーニングになります。
動きとしては、”肩甲骨が下方に下がりつつ内側に回転していく動き”が見られます。
この上記二つのエクササイズにより姿勢としては、
胸を張った姿勢
となり、猫背から”いい姿勢”へと変わってきます。
③胸筋群のストレッチ
胸筋群に関しては、猫背になると確実に短縮します。
写真:大胸筋
3D解剖学より引用
胸筋群が短縮すると呼吸の運動が妨げられやすくなります。
つまり”胸郭の開き”がしにくくなるということです。
さらに、大胸筋の短縮により、腕も内側に巻き込んでいくため肩関節の正常な関節運動を妨げる可能性も出てきます。
つまり腕も上がりにくくなるってことです。
そのため、胸筋群はしっかりケアしておきたい筋の1つになります。
そして、胸筋群のストレッチに合わせて、背中のエクササイズ(僧帽筋中部・下部・菱形筋)を行うことで”いい姿勢”へと導きます。
【方法】
□ドアを利用した胸筋のストレッチ
対象者をドアの前に立たせる。
手でドアの枠を持たせ、前かがみの姿勢を取らせる。
その手をわずかに後方に位置するようにさせてから、大胸筋・小胸筋をストレッチしていく。
エビデンスに基づく疾患別クリニカルマッサージ ー評価と治療より引用
【注意点】
上体を曲げるとしっかりストレッチされない。
上体を曲げるというよりは、胸を張るようにしていくことでしっかりストレッチされる。
背中の筋肉と胸の筋肉は相反した関係にあります。
つまり、胸の筋肉が短縮すれば、背中の筋肉は引き伸ばされた状態になるということです。
なので、背中のトレーニングだけでなく、胸の筋のストレッチも合わせて行うことで効果が2倍にも3倍にもなるといえるわけです。
④大殿筋のエクササイズ
次は、大殿筋のエクササイズになります。
写真:大殿筋
3D解剖学より引用
猫背になると、骨盤は後傾位を取るため、股関節の伸展運動の機会が著しく減少します。
つまり足が後方に動く機会が失われることになり、結果的にヒップが垂れ下がるということですね。
そうなると股関節伸展筋である”大殿筋”は働く機会も減少し弱化を招きます。
さらに骨盤後傾しているため大殿筋と共同で股関節の伸展を行うハムストリングスが短縮し、収縮力は低下します。
このように、大殿筋の機能低下と共に、ハムストリングスの過剰努力が生じてしまうという悪循環に陥ります。
この悪循環を改善するためには、
□股関節の可動域改善(股関節伸展)
□大殿筋の機能改善(股関節伸展域での大殿筋の出力向上)
が必要になってきます。
【方法】
・うつ伏せになり、片方の膝を90°程曲げる。
・その状態から足全体を持ち上げる。(股関節の伸展運動)
・この運動を10回実施する。
【注意点】
・足を持ち上げる際に身体を回旋させて持ち上げる代償動作が出やすいため注意が必要。
・代償動作がでると、”腰が引けた状態での運動”になるので、純粋な股関節伸展運動が出ず、有効な大殿筋のエクササイズにならない。
・対処法としては、必ず胴体は捻じらずに行う。特に鼠径部は出来るだけ床に接地させた状態で股関節の伸展を行うことで代償動作は少なくなる。
⑤後頭下筋群のリリース
後頭下筋群は、短く小さな筋がいくつも集まった組織であり、頭部と頸椎を繋いでいます。
この後頭下筋群ですが、短縮し機能低下をきたすと、頭前方位姿勢という異常姿勢を作り出してしまいます。
この頭前方位姿勢とは、顎が前に出てしまう状態のことでしたね。
顎が前に出れば頸椎は後屈運動を行いながら前方に滑っていきます。
この位置になると後頭下筋群は短縮し、頸部の深層屈筋群は伸長位(収縮力低下)をとります。
先程も言いましたが、この屈伸の筋のアンバランスが異常姿勢を慢性化させていきます。
なので、この頭頚部のアプローチに関しては、まず後頭下筋群の短縮を改善させていきますが、それだけではまた元に戻りやすいです。
伸長位になっている筋のエクササイズも忘れずに行います。
以上をまとめると、
□後頭下筋群のリリース
□頸部深層屈筋群のエクササイズ
1つだけではなく、この2つを合わせて行うことが大切になります。
【方法】
□後頭下筋群のリリース
・仰向けになり、膝は立てて楽にする。
・頭部と頸部の間(後頭下筋群がある場所)にテニスボールを敷く。
・テニスボールにて後頭下筋群に対し持続的に圧を加えリリースを行っていく。
□頸部深層屈筋群のエクササイズ
・仰向けになり、膝は立てて楽にする。
・胸鎖乳突筋の収縮が入らないように「軽く顎を引く」運動を行う。
・自分で自分のおでこを抑え、それに抵抗するよう頭を持ちあげる運動でも効果あり(この時は顎が上がらないようにし、負荷はかなり軽度で実施)
※小さな筋であり、収縮力も弱いため小さな運動の方が効果が期待できる。
頸部のエクササイズを自力で行うのは結構難しいです。
そのため、まずはテニスボールを使って首の付け根をほぐす運動をおススメします。
首の付け根にある後頭下筋群をほぐすだけでも肩こりはグッと楽になりますよ。
⑥ハムストリングスを意識したスクワット
次はスクワットです。
スクワットは万能なトレーニング法です。
スクワットを継続することである程度の身体の不調は軽減するんじゃないかと思うくらい大事な運動です。
このスクワットの方法は以前の記事で紹介しました。
良ければそちらをご参照ください。
方法自体は上記のイラストでもわかるかと思います。
要は、背中を丸めずに、かつしっかりと太ももの裏側が張ってくればある程度はOKです。
以上が、猫背に対する運動の方法になります。
ここで注意しなくちゃいけないことがあります。
猫背だからといって全部のトレーニングやストレッチをやっていたら続かないですよね?
そうなんです。どこが問題なのかを特定していかなくちゃいけないんですよね。
今じゃネットで検索すれば「猫背の改善方法」なんて腐るほど調べることができます。
ただ、それが自分に合っているのかどうなのかがわからなくないですか?
自分に合っているかわからないのに毎日続けられないですよね?
そこで今回は、冒頭で挙げた「猫背になる人の特徴」の3つに対し、適した運動や対策法をまとめていきます。
パターンがわかればそこに対してアプローチが可能になるので無駄を省いて効率的に効果を上げる事が出来ます。
□「パソコンやスマートフォンの普及」が原因の場合
基本的に上半身の問題であることが多い。
対策としては、
”頭頸部のアライメント修正と胸椎の可動性改善”
が主な目的になる。
【おススメの運動やストレッチ】
□後頭下筋群のリリ―ス・頸部深層屈筋群のエクササイズ
□キャット&ドッグ
□胸筋群のストレッチ
□背中のエクササイズ(僧帽筋中部・下部・菱形筋)
□「姿勢への意識が極端に低い」が原因の場合
姿勢への意識が低い場合は、体幹機能に問題があることが多い。
筋で支えようとしないため骨性支持傾向になるため猫背になってしまう。
対策としては、
”体幹・下半身の強化”
がおススメ。
【おススメの運動やストレッチ】
□ハムストリングスを意識したスクワット
□大殿筋のエクササイズ
□キャット&ドッグ
□その他、体幹筋のエクササイズ
□普段の姿勢を意識する
(頭のてっぺんから紐で引っ張られているイメージで背筋をスッと伸ばす)
※背筋を伸ばしすぎるのはNG。かえって不要な痛みを誘発する可能性あり。
□「背が高いことによるコンプレックスや物が自分に合っていない」が原因の場合
背が高くて猫背になっている場合は、上部胸椎の後弯が強くなっていることが多い。
そのため上部胸椎に絞って介入することが望ましい。
【おススメの運動やストレッチ】
□後頭下筋群のリリ―ス・頸部深層屈筋群のエクササイズ
□胸筋群のストレッチ
□背中のエクササイズ(僧帽筋中部・下部・菱形筋)
以上になります。
最終的には自分が必要だと思った運動や、「これいいっ!」と思った運動をまずは行ってみてください。
まずは「自分で選択して継続してみる」が非常に大事です。
私がよく言っていることで他の記事でも言っていることですが、
運動を始めたらすぐにやめたくなります。
それでも頑張って継続することで習慣化されて来るようになります。
一度、習慣化されれば逆に辞めたくても辞めれなくなります。
※習慣化されているので毎日やらないと気持ち悪くなる
このように「習慣化される」所まで継続することが大事です。
まずは一つでもいいので運動の習慣化を図ってみてください。
2.まとめ
今回は、猫背をどうやったら改善するかを記事にしていきました。
運動の方法や種類はほんとに腐るほどあります。
今回も挙げたように猫背の原因も人それぞれです。
それ故、”運動はやっているものの中々改善しない”なんてこともあると思います。
そんな人には今回のような「猫背になったであろう原因」を考えていくことが大事かと思います。
原因がわかればそれに見合った運動をしていけばいいわけです。
意外と、万人受けする運動よりも、むしろどうでもいいような運動が効果的だったりするかもしれませんよ。
一つ一つ実践をして変化を見ながら継続していくことをおススメします!
それでは本日はこの辺で。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
猫背に関連する記事はこちら!
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