痛みを強くしてしまう5つの要素~痛みに関わる因子とは?~

どうも。

kabosuです。

今回は話が変わって

「痛み」

について書いていきたいと思います。

痛みって

人それぞれ感じ方は違いますよね?

「えっ?これだけでこんなに痛がるの!?」

とか

「こんなに血がでてんのになんでそんなに平然としていられるんですか!!?」

とか

人によって痛がり方は全然違いますよね。

つまり一言でいえば、

「疼痛の閾値が違う」

から痛がり方も人それぞれ違うということです。

今回はその痛みについてまとめていきたいと思います。

痛みとは何なのか?痛みは何によって左右されるのか?なんかを書いていきます。

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1.痛みとは?

①痛みの役割

一見、「痛み」と聞くとどことなく”悪いイメージ”を覚えますよね?

でも「痛み」という反応は私たちが生きていくうえでとても大切な反応なのです。

というのも、私たちは「痛み」という刺激を感じることで、

身体に何らかの異常や異変が生じていることに気づきます。

もし、「痛み」の感覚がなかったら、危険を察知したり、回避することができず、ケガや病気を繰り返したり、命の危険につながることもあります。

要するに、「痛み」は、体温・呼吸・脈拍・血圧などと同じで、私たちが生きていることを示す“サイン”であると言えます。

”痛みがあるのは生きている証拠”ということですね、、、。

ただし、「痛み」にも原因に伴うものであれば問題ありませんが、必要以上に長く続く痛みや、原因がわからない痛みは、大きなストレスになり、精神的な問題(うつなどの病気)を引き起こすきっかけにもなります。

この場合、「痛み」そのものが“病気”であり、治療が必要です。

※原因(ケガなど)⇒痛み=正常な反応

※原因(ケガなど)は完治している⇒痛み継続=異常

②痛みの種類

痛みの種類は大きく3種類に分けられます。

□神経原生の痛み

神経の圧迫や切断によるもの

腰部脊柱管狭窄症など

□侵害受容性の痛み

炎症や刺激によるもの

切り傷や火傷、骨折や打撲など

□心理的・社会的な問題による痛み

主にストレスによるもの

人間関係や仕事のストレスなど

③痛みの時期

急性疼痛

「急性の痛み」は、その原因となるケガや病気が治れば消えていくものですが、痛みが生じたときに適切な治療をせずに、そのまま放っておくと、痛みが別の痛みを引き起こし、「慢性の痛み」に変わってしまう場合もあります。

慢性疼痛

一般的に3か月以上続く痛みを慢性疼痛と言います。

痛みが続くことで痛みにばかり注意が向きがちになり、眠れなくなったり、不安や恐怖からうつ状態につながり、ますます痛みにとらわれて症状が重くなるという悪循環に陥ることもあります。




2.痛みに変化を与える因子

ここからは、痛みに変化を与える因子をいくつか挙げていきます。

①過去の体験

疼痛を過去に体験している人ほど疼痛を感じやすく、または疼痛に対する耐性が低下していると言われています。

Rollmanらの実験で、病気・ケガになったときに受ける疼痛の程度が高いほど、現在の冷刺激に対する耐性が低い事が示されています。

このことはSummationと呼ばれる反応が1つの理由で生じると考えられています。

Summationとは繰り返しの刺激によりC線維が活動し続けて起こる心理的・生理的反応です。つまり、疼痛の経験が多い人ほど疼痛を感じやすくなり、訴えるようになるわけです。

※C線維とは:局在の不明瞭な鈍い痛みを伝える。(うずくような持続痛の発生に関与する)

※痛みの線維はAδ線維、C線維の2種類。(Aδ線維は鋭い針で刺すような局在の明瞭な痛み)

②性別(患者)

性別の違いが疼痛に関係していることも報告されています。

女性は男性に比べ疼痛を訴えやすい、感じやすいことなどがFeine,Lester,Frotらの実験から明らかとなっています。

Feineらは45℃から50℃まで1℃ずつ温度を変化させながら被験者に温熱疼痛刺激を与え、疼痛として感じる程度をVisual Analogue Scale(VAS)で評価している。

女性は男性に比べ温熱疼痛刺激を強く感じ、さらに女性は温度の変化をより識別する能力あることがわかった。

この実験の女性対象者は、疼痛の感受性が高い排卵期以外であったことも留意する必要がある。

Lesterらは疼痛の訴えの程度を調査している。女性は男性に比べ腰痛・骨盤痛を多く訴え、かつ多くの部位に疼痛を訴えている。

この実験では訴えを聞いているが、疼痛閾値・疼痛耐性の違いについては検討されていない。

Frotらは、健常者に足関節・頬にカプサイシンを当て疼痛の感じ方の違いを性別間で比較している。

疼痛・不快感・不安評価にはVASを使用している。

疼痛・不快感とも女性は男性に比べ高かったが、不安感は女性に比べ男性に高いという結果にが得られた。

性別間による疼痛閾値の違いを実験した結果から、男性より女性のほうが閾値は低いことがわかり、女性の方が痛みを感じやすいということがわかりました。

よく「女性はお産を経験しているから”出血”や”痛み”には強い」と聞くから反対の結果になるかと思いましたが、、、

でも

痛みを感じやすい=感受性が高い

と捉えると納得ですね。

③天候

前日・当日の天候も疼痛に影響を与える要因となります。

患者の訴えから天候との関連性が報告されています。

Shuttyらは、慢性腰痛・頸部痛・肩関節痛患者を対象に天候が疼痛に与える影響を調べている。

温度・湿度が疼痛に影響を与える因子であった。

しかし、この研究で行われた天候に関する情報は被験者本人の調査のみであるため、被験者の思い込みが影響していることが否定できない。

Groinらは、慢性関節リウマチ患者を対象に調査している。

天候に関する情報は気象会社より正確な情報を入手して行われた。

低温、日光が少ない日は疼痛の訴えが多く、さらに前日に比べ高気圧であること、低湿度になる場合は疼痛を訴えやすいなど天候による変化も影響することを報告している。

Priceらは、偏頭痛患者を対象に天候の影響を調査している。

この研究では湿度、温度などの絶対的因子、前日からの気圧・温度などの天候変化と偏頭痛の変化の関連性を患者自身の調査、そして正確な天候情報(データ)から関連性を検討している。

患者自身が天候との関連を調べた調査から高湿度と低気圧、雨が特に偏頭痛に関連ししていた。

正確な天候情報をもとに調べた結果から、湿度、温度は偏頭痛に関連し、高温・高湿度、低温・低湿度ともに偏頭痛に影響していた。

以上の研究は、疼痛と天候の変化の関連性を示唆するものであるが、その機序について実験されたものではありません。

Satoらは気圧を200mmHg下げることで坐骨神経を結紮したラットにおけるvon Frey hairsの逃避反射の閾値、針刺激を与えた時の逃避反射の持続時間について実験している。

気圧を下げることで逃避反射の閾値の低下、逃避時間の持続がみられたことから神経痛患者も同様に気圧の変化により疼痛の訴えが変わることを裏付けた実験である。

さらに交感神経を切除した坐骨神経結紮ラットでは逃避反射の閾値が低下しないことを報告している。

これは、気圧変化による疼痛への影響として交感神経系が関与していることを示唆するものである。

Satoらはさらに、疼痛と温度の関係について坐骨神経を結紮したラットを使い実験している。

温度を22℃から15℃に低下させることでvon Frey hairsの逃避反射の閾値は低下することから、疼痛は温度による影響も受けることが証明された。

しかし、交感神経切除後でも逃避反射の閾値は変化しなかったことから気圧とは違い、温度変化における疼痛の変化に交感神経は関与していないことが示唆された。

実際に臨床場面でも天気が悪い日は、関節痛を訴える人が多いです。

痛みは、気圧の変化や温度の変化によって変化することがわかりました。

患者さんが天候の良し悪しで不調を訴えるのは”なんとなく”ではないのがわかりました。(笑)

④情緒的状態

疼痛には、感覚的な面・情緒的な面の2面があると言われています。

情緒的な変化により疼痛感受性が変化することが多くの実験から知られています。

Rhudyらは電気刺激を与えることで恐怖心を起こす前後、電気刺激を与えるかもしれないと被験者に伝え不安感を起こす前後で疼痛閾値の変化を調べている。

不安感を持った状態では疼痛の閾値は低下するが、恐怖心を持った状態では疼痛の閾値は上昇していた。

Meagherらはスライドにより恐怖心・色情的状態にさせることで冷刺激による疼痛の閾値・耐性の変化を調べている。

この実験から恐怖心により男性・女性ともに疼痛閾値・耐性が低下し、色情的な状態では男性のみ疼痛の閾値が上昇することが証明されている。

しかし、恐怖心により疼痛閾値が上昇したRhudyらの実験と異なる結果が得られた。

この原因の1つとして恐怖心の程度の差が関係しているものと考えられている。

Rainvilleらは、催眠状態により心理的変化を起こし、温熱刺激が疼痛感覚に与える影響について実験している。

被験者は満足感のある状態では疼痛を軽く感じ、怒り・悲しみのある状態では疼痛をより重度に感じることが示された実験である。

Kutらは、情緒的変化が疼痛に与える影響をみるため、被験者にお姫様を救う勇敢な英雄、臆病者とそれぞれの心理状態にさせる前後で温熱刺激による疼痛の耐性を調べている。

英雄的な心理状態では疼痛耐性が上昇し、臆病的心理状態では疼痛耐性は下降したことから、情緒的状態が疼痛に変化を与えることが示されている。

上記から情緒的変化により疼痛の閾値が変化すると考えられるが、情緒的変化は性別により違いがある。

Brebnerらは、最近1か月間の情緒的変化を調べているが、女性は男性に比べ、不安・怒り・悲しみなどのマイナスイメージの状態を持つことが多く、その程度も男性に比べ強いことを報告しています。

⑤時間帯

疼痛は1日の中でも時間帯により変化します。

朝特に8時ごろはβエンドルフィンが上昇しているため、同じ疼痛であっても夕方と比べ軽く感じます。

このことは術後の痛みの変化などでも観察されています。

ちなみに東洋医学では、

朝方の痛みは、胃などの消化器系の問題で、悩みの多い人に多く出現する傾向にあると言われています。

夕方の痛みは、腎など泌尿器系の問題で、恐怖心の強い人に多く出現する傾向にあると言われています。

夜間の痛みは、肝など代謝系の問題で、いつもイライラしている人に多く出現する傾向にあると言われています。

少し参考までに書いておきます。

3.まとめ

今回は、「痛み」にフォーカスを当てて記事を書いていきました。

「痛み」についても調べていくと新たな発見があって面白いですね。

【今回の記事のまとめ】

□痛みは悪い反応ではなく、生きていくためには必要な反応である

□原因のない痛みは解決しなければならない問題となる(主に慢性疼痛)

疼痛の経験が多い人ほど疼痛を感じやすくなり、訴えるようになる

□女性の方が痛みを感じやすい(感受性が高い)

□気圧の変化は疼痛を変化させる

□情緒的状態の変化は疼痛に変化を与える

あと、今回の参考文献です!

興味があればご覧ください。

それでは本日はこの辺で!

本今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!