THA術後の脱臼肢位についての理解を深めよう~それぞれのアプローチ法について~

理学療法
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どうも。

久しぶりの更新です。

 

今回は、THA術後のリスクに関連する内容になります。

 

「THA術後は股関節屈曲・内転・内旋に注意するように!」

私が学生の頃はこのように指導されました。

 

というのも、後方進入が主流であったという背景があったのですが、最近では前方進入で手術を行う施設も増えてきており、脱臼肢位を再度理解する必要があるわけですね。

 

今回はこういったTHA術後の脱臼肢位を理解するために、THAのアプローチ別の脱臼肢位や特徴について考えていきたいと思います。

 

 

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1.THAの進入路(アプローチ法)について

まずは「THAを行う際のアプローチ法」についてです。

脱臼肢位を理解する前に、手術時のアプローチ法を理解する必要があります。

股関節手術を行うためには皮膚切開や軟部組織の切開・展開を行い関節内に到達しますが、この到達するための経路を”アプローチ”と呼びます。

 

股関節のアプローチには主として後方アプローチ、後側方アプローチ、外側(側方)アプローチ、前側方アプローチ、前方アプローチが用いられます。

 

THAの進入路のパターンについては以下の通りです。

後方アプローチ(Psoterior approach:PA)

後側方アプローチ(Posterior Lateral Approach:PLA)

外側(側方)アプローチ(Direct Lateral Approach:DLA)

前側方アプローチ(Anterior Lateral Supine Approach:ALS)

前方アプローチ(Direct anterior approach:DDA)

 

 

・・・多すぎて訳が分からなくなりそう…

思っているよりも、いくつものアプローチ法があることがわかりますよね。

当然ですが、執刀するDrによってアプローチ法が異なるわけなので、すべてを完璧に理解する必要はないと思います。

それでも、術後のリスク管理として、アプローチ別の脱臼肢位は離開しておきたいところですね。

 

 

理解しにくい部分と思われるため、上記のアプローチ法は大きく分けて”前方系”と”後方系”の2パターンに分けて理解しておきましょう。

 

後方アプローチと外側(側方)アプローチは”後方系のアプローチ”としてまとめられます。

前方アプローチと前側方アプローチは”前方系のアプローチ”としてまとめられます。

 

この大きく分けた2パターンで脱臼肢位に差が出てきます。

 

 

以下に、THAのアプローチ別の脱臼肢位や特徴をまとめたものを紹介します。

・どの組織を侵襲しているのか?

・脱臼肢位はどうなのか?

・それぞれのアプローチの特徴はなんなのか?

などがまとめられています。

このまとめをみると、なんとなく術後のリハビリに役立つポイントが見えてくると思います。

●なんで後方系のアプローチの方が脱臼率が高いのか?

⇒後方の組織を切離しているから(逆に前方系は筋の切離は行わず筋間から侵入している)

●股関節の内転運動はどのアプローチ法でも脱臼肢位として挙げられている

⇒術後のリハビリを行う際は、どのアプローチ法に対しても内転運動は気を付けて介入すべき

●THA術後リハビリでよく挙げられる「中殿筋の機能改善」がより必要なアプローチ法は?

⇒PLAやDLAが術後に中殿筋の機能低下が著しくなるか?、また、ALSも大腿筋膜張筋と中殿筋の筋間から侵入するため、中殿筋の一時的な出力低下を来す可能性があるか?

 

このような視点でみていくと、術後のリスク管理や必要なリハビリの内容がおのずとリストアップされてきますね。

 

2.THA術後の脱臼肢位について

ここからはTHA術後の脱臼肢位について紹介します。

大きく分けて、後方系のアプローチと前方系のアプローチの2パターンの脱臼肢位について紹介していきます。

 

①後方系アプローチに対する脱臼肢位

脱臼肢位とリスクとなる動作について紹介します。

【脱臼肢位】

股関節屈曲+内転+内旋

※外側アプローチのみ、「屈曲・内転・外旋」と若干相違があります。

 

【リスクとなり得る動作】

以下の例として挙げます。

あくまで一例であるため、この他にも多くあります。

  1. しゃがみ込み動作
  2. 内股での立ち座り
  3. 急な振り向き動作
  4. 急な方向転換
  5. 横向きで寝る

 

②前方系アプローチに対する脱臼肢位

脱臼肢位とリスクとなる動作について紹介します。

 

【脱臼肢位】

股関節伸展+内転+外旋

 

【リスクとなり得る動作】

以下の例として挙げます。

あくまで一例であるため、この他にも多くあります。

  1. 大股での歩行
  2. 高いものを取る動作
  3. うつ伏せで上体を捻る動作

 

3.まとめ

今回は「THA術後の脱臼肢位について」というテーマでまとめていきました。

脱臼肢位については、単語レベルで覚えていることが多く、「内転だったっけ?外転だったっけ?」とか「内旋だったっけ?外旋だったっけ?」などちょっと曖昧になっているセラピストも多くいると思います。

※ちゃんと理解していても、急に問われると自信を持って答えれない時ってないですか…?

 

患者さんに対して動作指導を行う場面で、この脱臼肢位については明確に理解しておきたいところですから、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。

 

それでは本日はこの辺で!

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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