経絡アプローチで大切なのは”虚実の判断”が出来るかどうか

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東洋医学
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どうも。

KABOSUです。

 

今回も

東洋医学について

記事にしていきます。

 

先日、経絡アプローチについて「経絡の異常」をメインに記事にしていきました。

 

前回の記事

経絡アプローチを行う上で覚えておくべき各経絡の異常

 

 

対象となる経絡の異常が起こると出現する症状などをまとめていきましたが、経絡アプローチを行っていくうえで他にも理解しておかなくてはならないことがあります。

それが、「経絡の虚実を判断すること」です。

 

例えば、異常となる経絡が判断出来てもその経絡が弱っているのか?滞っているのか?を判断できなければ正確なアプローチが行えません。

 

この経絡そのものの異常を判断するには、

対象となる経絡が、”虚の状態”なのか?、”実の状態”なのか?を見ていく必要があります。

 

今回は、その”虚実”と経絡をリンクさせていきたいと思います。

 

 

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1.経絡アプローチと”虚実”の関係性

経絡アプローチを行う際、対象となる経絡が「どのような状態であるか?」を判断する必要があります。

この判断をする際に重要な役割を果たすのが、”虚実”になります。

例えば、「腎経に異常がある」状態だとします。

 

この時、

①腎経の流れが充満し滞っているのか?

②腎経の流れが弱まっているのか

この2点の異常を判断していきます。

 

①の場合は、経絡の状態としては「実の状態」であるといえます。

※気が充満しすぎている⇒頑張っている状態と判断

②の場合は、経絡の状態としては「虚の状態」であるといえます。

※流れが弱い・気が不足している⇒パワー不足の状態と判断

 

つまり、

①の場合は、腎経に対して「エネルギーを抜く」ためのアプローチを行う必要があります。

②の場合は、腎経に対して「エネルギーを注入する」ためのアプローチを行う必要があります。

 

そして、この経絡の”虚と実”の両者で身体に出現する現象も変わってきます。

 

①腎経の流れが充満し滞っているのか?

過緊張の状態⇒経絡上の筋肉に硬結やハリが見られる

②腎経の流れが弱まっているのか?

低緊張の状態⇒経絡上の筋肉を押しても凹んだり弾力がなかったりする

 

 

図:実と虚が身体に起こす反応の違い

図解いちばんわかる!東洋医学のきほん帳より引用

 

このように、経絡異常といってもその異常は一つだけではありません。

なので、”虚実”の判断をすることは経絡アプローチを行う上で非常に重要になってきます。

 

 

2.虚実を理解するために覚えておきたい用語「八綱分類(陰陽・虚実・寒熱・表裏)」

病気が発生する場合について、さまざまな角度から患者の状態をとらえようとします。

それらも含めて、病態生理、病理、症候について、総合的に説明します。

患者がもつ体質的なもの、症候的なものを合わせて、その患者がある時点で表わしている体の状態を“証”といいます。

陰陽論を応用して、患者の状態、病態の表裏、寒熱、虚実の3視点から分析、分類することを“八鋼分類”といいます。

ここでの陰陽は3視点からの分析を包括的、全体的にとらえる場合に表現されるものです。

 

このように、”虚実”は八鋼分類の中に位置しており、「陰陽」・「寒熱」・「表裏」と共に身体の異常を表しています。

図:八鋼分類

絵でわかる東洋医学より引用

 

 

3.“虚実”について詳しく理解しよう

図解いちばんわかる!東洋医学のきほん帳より引用

身体には、病気に対する抵抗力があり、病気のもとと戦うことで健康を保っています。

東洋医学では病気に対する身体の抵抗力を“正気”病気を引き起こすものを“邪気”と呼び、邪気の勢いが正気に勝ってしまうと病気になるとされています

 

“虚”とは?

正気が不足した状態

病気に抵抗する力が衰えて身体が空っぽな状態を指す

“実”とは?

病気に抵抗する力が充実してあふれている良い状態

病気を発生させる原因(邪気)が旺盛な状態

 

※”実”は基本的にいい状態を指しますが、頑張りすぎている状態や過剰になっているときは、かえって悪影響を及ぼします。

 

内臓機能(臓腑)の異常においては、虚実の前に臓腑の名前を付け、“腎虚”や“肝実”のような表現を用いています。

 

鍼灸では脈診の判定で腎虚や肝実のような表現を行い、経絡の異常には各経絡に対して虚す、実すのような表現をします。

 

治療においては、どちらにおいても虚に対しては補い(エネルギーを流す)実に対しては寫す(エネルギーを抜く)のが原則です。

 

図:腎が弱っている場合の判断とその対策法

 

 

4.まとめ

今回は、経絡アプローチの補足も含めて”虚実”についてまとめていきました。

虚実を理解することで、身体が置かれている状況がわかりやすくなりますので、経絡アプローチはもっと正確に行えるようになります。

 

また、経絡アプローチに限らず、治療を行う際も、虚実のイメージが出来ていれば、

筋力トレーニングを行うべきか、

ストレッチを行うべきか、

など、今頑張らせていいのかどうか?などもイメージできるようになってきます。

 

そんなわけで、今回は身体の虚実を理解するメリットをまとめていきました。

 

虚実と合わせて理解しておく必要がある内容は以下にまとめています。

経絡アプローチを行う上で必要なイメージと理解しておきたいポイント

 

それでは本日はこの辺で!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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