頭痛の訴えで大半を占める偏頭痛は東洋医学では「水滞」が原因で生じるとされる

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普段生活を送る上で、不快な症状はいくつもあります。

その中でも偏頭痛は非常につらい症状のひとつであると思います。

偏頭痛持ちの方は、

➢常に頭痛薬を持参している

➢天気の変化や季節の変わり目は敏感になっている

など、自身で予防線を張ったり、状況によって活動を制限したりしています。

そんな偏頭痛ですが、東洋医学的には「水滞」という病態が関係していると言われています。

今回は、この「水滞」について紹介し、偏頭痛に関する疑問を解決していきたいと思います。

1.偏頭痛って?

偏頭痛は、片側あるいは両方のこめかみから目のあたりにかけて拍動性の痛みを伴うのが特徴です。

よくある表現としては、「脈を打つように”ズキンズキン”と痛む」などがあります。

また、体を動かすと頭痛がひどくなることが特徴です。

偏頭痛は血管の拡張が主因

偏頭痛の原因ははっきり解明されてはいないのが現状ですが、

最も有力なのが、「血管拡張に伴う頭痛の誘発」になります。

詳細に関しては、以下の通りです。

何らかの刺激で頭部の血管(三叉神経血管)に分布する神経終末が刺激されると、

血管作動性物質が放出され、血管が拡張し、無菌性の炎症が引き起こされ

炎症反応が次々に血管を広がっていきます。

この刺激による興奮が脳に伝えられて

悪心・嘔吐などの随伴症状や頭痛を引き起こすと考えられています。

このように現段階では、偏頭痛は「血管の拡張」が主因であるとされています。

そしてそれと対をなしているのが、「緊張性頭痛」です。

緊張性頭痛は、片頭痛と反対で血管の収縮により血行不良が主因で頭痛を引き起こすものです。

偏頭痛の誘発因子

偏頭痛の誘発因子として以下の項目が挙げられます。

□精神的因子
ストレス、精神的緊張、疲れ、睡眠不足、睡眠過多

□内因性因子
月経周期

□環境因子
天候の変化、温度差、気圧、人ごみ

□食事性因子
アルコールなど
 ※基本的に血管を拡張する食品が悪いとされているが、血管収縮作用のある食品も関係している

結局のところ、自律神経系のバランスが崩れることで偏頭痛が生じるということがわかります。

過剰なストレスや、不摂生、生活スタイルの変調などが大きく関わっていると言えます。

一般的な偏頭痛の治療法

①頭痛発作時の対処法

参考書やネットの情報を見ると大抵紹介されているのが、

「光や音の刺激を避け、暗く静かな場所で横になって休む」

になります。

要するに安静にするしかないというわけですね・・・。

痛みが強いときは、痛む部分に冷却シートや冷たいタオルなどを当てて冷やすようにすると、痛みがいくらか和らぐこともあります。

②薬物治療

多くの方が、鎮痛剤を服用しています。

軽度の偏頭痛であれば、通常の鎮痛薬かあるいは市販薬の服用にて効果が得られます。

”現代医学での偏頭痛”に対して思うこと

どの疾患でも同じですが、現代医学は主に西洋医学からきています。

基本的には病気になったら、その症状を抑えて治していく

当然の対応と言えば当然なのですが、

どうしても「対処療法」的な対応が多くなりがちなのが西洋医学かと思います。

「そもそもなんでこうなったの?」・「この症状の根本はなんなの?」

ということまで思考を巡らせる機会は少ないように思います。

その点、東洋医学では、根本の問題を捉えて身体の不調を好転させようとする方略をとります。

上手くいけば、完全に治ってしまう事も考えられます。

しかし、東洋医学の場合は目の前の症状を軽視しがちな面もあるように思います。

※根本の問題に対して治療をすることで表面化している症状も改善することもありますが・・・

と、まぁこのように、西洋医学・東洋医学のどちらが良い・悪いと言っているわけではなく

両者を上手く使えたらいいですねって話です。

では次項からは東洋医学的な視点から偏頭痛の病態を理解していきましょう。

2.東洋医学的に「水滞」が偏頭痛に影響している

東洋医学では、偏頭痛の病態は水滞が大きな要素となります。

水滞によって、身体に余分な水分が貯留することで偏頭痛症状(めまい・頭痛・耳鳴りなど・・・)を引き起こすとされています。

水滞とは?

水滞は体液の量や分布の異常を示す病態のことを言います。

どういうことかというと、

身体の一部分に水が多く留まってしまうだけでなく、大量に汗をかいたり、水分摂取が足りず体液が不足したり、流れが悪くなるとこの病態が現れます。

めまい、耳鳴り、頭重感、立ちくらみ、悪心、水様の下痢、むくみ(浮腫)、冷えなどの症状を伴うことが多くあります。

図:水滞の症状

この状態になる原因は、現代医学的には静脈やリンパ管が閉塞・停滞することで、血管外の組織(サードスペース)に体液がとどまってしまい、細胞外の水分量が増えるためと考えられています。

少し詳しく説明すると、

発汗障害、腎機能障害、循環障害、炎症、免疫異常、膠質浸透圧の低下、電解質バランスの失調、ホルモン異常

などが考えられます。

水滞に対応する経絡

水滞が偏頭痛症状を引き起こすことが理解できたと思います。

では、この水滞を改善するにはどうすればいいのか?です。

まず理解しなければならないのが、

水滞を引き起こしている身体のどこをどう刺激すればいいかってことです。

これには経絡理論が用いられます。

経絡の詳細に関してはこちらの記事をご覧ください。

東洋医学には”経絡”という概念があります。この経絡は全身に張り巡らされており全身に作用します。本日は、東洋医学の中でもこの「経絡」にフォーカスしてまとめていきます。
経絡アプローチを行う際、①経絡の流れの向きを覚える、②井穴(せいけつ)を覚える、③経絡上にある筋肉や関節をイメージできるようになる、この3点を確実に理解することが重要になってきます。今回はその3点を詳細に説明していきます。

水滞は、「気・血・水」理論の中の「水」の問題にあたります。

つまり、水分調整や循環系に関係する経絡が水滞に影響してくるということがわかります。

水分調整に関しては、腎経や膀胱経

循環系に関しては、心経

の関係性が深くなってきます。

故に、水滞に陥っている身体は、「腎経・膀胱経・心経」の不調を起こしていると考えます。

※不調=経絡(気)の流れが滞っている

【水滞に対応する経絡】

□心経

□腎経

□膀胱経

上記3つの経絡に異常が現れやすいです。

3.水滞に関係する経絡に対するアプローチ

以下にそれぞれの経絡へのアプローチをご紹介していきます。

①心経へのアプローチ方法

心経は、手の指から肩甲帯にかけて流れる経絡になります。

心経の流れに異常をきたしている場合、腕の挙上が困難になったり、手の小指の感覚異常(痺れや異常感覚など)をきたしたりします。

図:心経と子の関係にある小腸経。それに類似するアナトミートレインのライン

①「手の小指」をマッサージする

心経・小腸経の井穴(経絡の出入り口)は小指と薬指になります。

経絡の滞りは出入り口が詰まることで起こることもあります。

図:手の井穴

故に、経絡の出入り口である井穴を刺激することで対象となる経絡を治療することが出来ます。

ちなみに、心経・小腸経の井穴は「小指」になります。

□心経→小指の内側部

□小腸経→小指の外側部

このように、2つの井穴が小指にあります。

この小指をイタ気持ちい程度に数分程度マッサージしていきます。

②心経・小腸経のライン上に存在する筋肉を鍛える

トレーニングの対象となる筋肉は以下の筋肉が挙げられます。

●僧帽筋下部線維

●菱形筋

写真:僧帽筋下部線維

写真:菱形筋

3D解剖学より引用

この2つの筋がメインになります。

トレーニングの詳細は以下の記事に記載しています。

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基本的には、伸展(後ろに反る)方向への運動によりトレーニングしていきます。

心経・小腸経は腕を通る経絡であるため、この場合、腕を身体より後方に動かしていくことが勧められます。

そうすることにより、心経・小腸経を刺激することが出来ます。

※本来、経絡アプローチは経絡を伸長させていくことを勧めますが、あえて縮める方向への刺激を入れて経絡を活性化させることも一つの手段として利用します。

②腎経

腎経は、足裏から鎖骨近くまで流れる経絡です。

腎経の流れに異常をきたしている場合、身体を反ったり丸めたりしにくくなります。また多くの場合、腰痛を引き起こしています。

図:腎経とそれに関連するアナトミートレインのライン(深前線)

①腎経のツボで有名な湧泉のツボを刺激する

図:湧泉のツボの場所

湧泉は、人間が生きるためのエネルギーが泉のように湧き出るツボであるということからつけられた名前のようです。

このツボを先程同様に、数分間マッサージしていきます。

②腎経と関係の深い深前線(アナトミートレイン)を鍛える

トレーニングの対象となる筋肉は以下の通りです。

●内転筋群

●横隔膜

●大腰筋

これらの筋肉のトレーニングを行っていきます。

具体的なトレーニング方法は以下の記事で紹介しています。

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上記の記事では、呼吸を使ったトレーニングや、内転筋のトレーニングなどを紹介しています。

このほか、ランジスクワットなども有効なトレーニングになります。

今回は、内転筋を鍛える方法をまとめていきます。内転筋が美容のこと下肢の痛みに有効であることは分かっていても、どうやって内転筋を鍛えたらいいかわからないといった問題が出てくると思います。そんな方に必見の内転筋トレーニング方法を提示していきたいと思います。

基本的に、腎経は身体の深部の機能に関連しており、それに対応する筋肉も深部の機能、いわゆるインナーマッスルと深く関係しています。

このことから、トレーニングすることにより腰痛の軽減にも繋がってくるということになります。

③膀胱経

膀胱系は、前頭部から背骨を伝って足の小指まで流れる経絡です。

膀胱系の流れに異常をきたしている場合、身体を丸めることが出来なくなります。

背中が硬くなり寝ている状態から上体を起こすのが大変になります。

図:膀胱経とそれに関連するアナトミートレインのライン(浅前線)

①膀胱系の井穴である足の小指をマッサージしていく

膀胱系の井穴は足の小指です。

ついでに、腎経も小指に井穴を持ちますので、同時に刺激できますね。

小指を同様にイタ気持ちいい程度の圧で数分間程マッサージしていきます。

②膀胱経と関係の深い浅前線(アナトミートレイン)を鍛える&ゆるめる

膀胱経と関連のある筋肉は以下の通りです。

●背筋群

●ハムストリングス

他にもありますが、今回はこの2つの筋にフォーカスします。

背筋群に関しては、誰もが知っているうつ伏せで身体を起こす背筋のトレーニングを行うことで十分に刺激が入ります。

ハムストリングスに関しては、多くの場合、短縮して機能不全を起こしています。

なので、トレーニングも大事ですが、まずはストレッチをして緩めていくことをおススメします。

方法としては、

タオルストレッチジャックナイフストレッチがおススメです。

ストレッチの具体的な方法は以下の記事に書いています。

「下腹のお肉が減らない・・・」こんな悩みを持っている方は多いのではないでしょうか? また、見た目はそんなに太っているように見えなくても、服の下は意外とぽっちゃりしているとか・・・そんなこともあると思います。 今回は、そんなお腹が痩せない原因をリハビリの視点から考えていきます。

そして、出来ればストレッチした後は、

ハムストリングスを活性化したほうが絶対的にいいので、スクワットにてハムストリングスを刺激すると良いです。

股関節をしっかり使ったスクワットを行うことでハムストリングスにも刺激を入れることが出来ます。

具体的な方法はこちらをご覧ください。

仙腸関節が原因で生じる腰痛は臨床で多く見かけます。ただ、その判断基準が明確でないことや他の腰痛疾患と合併していることもありはっきりとしたエビデンスがないのが現状です。しかし、仙腸関節に対してアプローチすることで改善する腰痛もあるわけなので、”仙腸関節”は腰痛にとって重要なポイントの一つになることがわかります。

4.まとめ

今回は偏頭痛について東洋医学的視点から解決方法を提案していきました。

多くの人の意見を聞く限り、

偏頭痛=鎮痛剤(痛み止め)を服用して対応する

このような方程式が成り立っているように思います。

そんな中に東洋医学的視点を取り入れてみたらどうでしょうか??というのが、今回の話のメインになりました。

東洋医学的な観点から偏頭痛を見ていくと、身体内に過剰な水分の貯留が生じていることが原因である可能性があるとされています。

その過度な水分貯留を改善させるために経絡へのアプローチを行うことで頭痛を根本から解決しようという内容に仕上がりました。

頭痛に困っていて、同行ならないと思っている方は、東洋医学の視点も取り入れて、それに沿ってトレーニングやストレッチを行ってみてはいかがでしょうか??

それでは本日はこの辺で。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。