【半月板損傷】膝を伸ばせない・しゃがみ込み出来ない…~半月板の影響について~

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膝について
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半月板は膝関節の可動に伴って前後に動くことが知られています。

一見、膝関節のショックアブソーバー的な役割をメインでになっているものと思われがちですが、この半月板の移動が正常に行われないと、膝の可動域制限の原因となってしまう可能性があるわけです。

 

今回はそういった緩衝機能だけでない、半月板の機能と膝の可動域制限についてまとめていきたいと思います。

 

 

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1.膝を最後まで伸ばせない・しゃがみ込めない・・・なぜ?

膝の痛みを訴える場合、多くは動きに伴って生じているものです。

●しゃがみ込んだ時に膝が痛いor膝が痛くてしゃがみ込めない(膝屈曲域の疼痛)

●歩くときに膝を真っすぐ伸ばせない(膝伸展域の疼痛)

●体重を掛けたら膝が痛い(膝伸展域の疼痛)

 

このように膝の動きに伴って膝痛は出現しやすい傾向にあります。

 

臨床の現場では、膝伸展域の疼痛は半月板由来のロッキングが影響していることが多く見受けられます。

「膝を伸ばすときに引っかかる感じがして最後まで伸ばせない」

と、膝の痛みもですが、半月板由来の問題では可動域制限を伴うことが大半になります。

 

このことから半月板は膝の疼痛よりも可動域制限に関与していることがわかります。

 

そして、膝が伸ばせない・しゃがみ込みが上手くいかない場合の問題では半月板が関わっている可能性があるということがわかります。

 

 

2.半月板の移動に関連する組織

前述した部分で膝の可動域制限に関しては”半月板”が大きく関係しているということがわかりました。

ここで、膝の可動に伴って生じる半月板の移動について書き出していきます。

 

膝の屈伸運動に伴う半月板そのものの動き

膝の屈伸に伴い、半月板は前後に動きます。

【膝の屈曲】

半月板は後方に移動する

【膝の伸展】

半月板は前方に移動する

屈伸に伴う動きであるため、明確なものではなく、相対的な表現になりますが、「膝の屈曲に伴う半月板の後方移動」は文献でもよく取り上げられています。

 

半月板の前後方向の動きに関与する組織

半月板の前方・後方移動に関係する組織についてです。

【半月板の前方移動】

●内側・外側半月膝蓋靱帯(膝前方組織)

●横靱帯(膝前方組織)⇒膝横靱帯は、内側半月の前縁と外側半月の前縁をつなぐ靱帯

●内側側副靱帯(MCL)⇒内側半月板との付着を認める

上記の組織の緊張によって半月板の移動が引き起こされる

 

【半月板の後方移動】

●半膜様筋⇒内側半月板に付着

●膝窩筋⇒外側半月板に付着

上記の筋の収縮によって半月板の移動が引き起こされる

 

このように、半月板の移動にはいくつかの組織が関わっていることがわかります。

特に半月板後方移動に関与する組織は、半膜様筋と膝窩筋であり両者とも触知可能な軟部組織になり、

これらの筋の収縮不全や機能不全により半月板の後方移動が生じず、屈曲時の制限になり得る可能性が考えられます。

 

またその逆もしかりで、膝窩筋や半膜様筋の過緊張が影響して半月板が後方に固定されてしまい、膝伸展時の引っかかり感を引き起こす原因にもなり得るということです。(半月板の前方移動が制限されることにより生じる)

 

 

3.まとめ

今回は、半月板の前方・後方移動が膝関節の可動性にどのように関わっているかについてまとめていきました。

 

【まとめ】

●膝関節屈曲に伴う半月板の動き⇒後方に移動する

●膝関節伸展に伴う半月板の動き⇒前方に移動する

 

●半月板の前方移動と関連する組織⇒内側・外側半月膝蓋靱帯・横靱帯・内側側副靱帯の緊張により前方移動がなされる

●半月板の後方移動と関連する組織⇒膝窩筋・半膜様筋の収縮により後方移動がなされる

 

このように、動きと関連する組織を理解すると、おのずと膝の可動域制限、特に引っかかり感を感じる症状に対しては半月板の問題として捉え治療の指針が立てやすくなってきますね。

 

それでは本日はこの辺で。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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