肩こりと肩甲骨の関係性~肩こりを抱えている人は肩甲骨がガチガチに固まっている~

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肩の痛み
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どうも。

KABOSUです。

 

肩こりの人はだいたい、首から肩にかけて凝りを訴えますよね。

実際に、触ると非常に固くなっているわけです。

 

 

厚生労働省が提示した「平成28年国民生活基礎調査」では、

肩こりの有訴率は非常に高いく、

「腰痛」と並んで非常に訴えの多い症状であることがわかります。

 

特に女性の場合は、「腰痛」よりも「肩こり」の方が多くの年齢層で1位を獲得しており、肩こりは健康を考える上で大きな問題となっております。

 

今回は、そんなストレスのない生活を送る上で大きな障害となる「肩こり」について「肩甲骨」にフォーカスして考えていきたいと思います。

 

それではよろしくお願いいたします。

 

 

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1.肩こりと肩甲骨の関係性

肩こりとは、読んで字のごとく「肩が凝っている状態」のことを指します。

 

肩が凝るとどうなるのか?

凝るってなに?

 

そもそもの疑問になりますが、意外と意味もしっかり理解せず使っている用語の一つではないでしょうか?

 

凝るってなに?

● 筋肉が張ってこわばる

●身体の一部に筋肉のこりかたまりができる

などの意味があります。

 

要するに「筋肉の塊」・「筋肉のハリ」のことを言うわけです。

 

肩も筋肉が固まったり、張ったりすることで痛みが出るわけですね。

 

 

肩が凝るとどうなるのか?

では、肩が凝るとどうなるのか?です。

 

先程も説明したように、

 

「凝る」=「ハリを感じる」・「筋肉に塊が出来る」

 

というわけですから

 

「筋としての機能を失う」

 

とも言えるわけです。

 

 

 

どういうことかというと、

筋肉は大前提の機能として

「収縮する機能」があるわけです。

 

その収縮により身体が動かされるわけです。

 

 

「凝る」という現象は、

この「筋の収縮力」を”失う”ないし”弱めてしまう”ことを意味します。

 

 

そうなるとどうでしょう?

●正常な筋活動が無くなる⇒

●循環不全が生じる⇒

●組織内の正常な代謝が行われなくなる⇒

●老廃物が溜まる(疲労物質・疼痛物質etc)⇒

●痛みとして身体に反応が出る

このような最悪の悪循環が生まれます。

 

 

肩が凝ると「肩甲骨」も固まる

上記のように、肩が凝ると身体にとって悪影響を及ぼします。

 

 

それは「肩甲骨」にも波及します。

 

肩が凝ると筋肉の収縮機会が損なわれるといいましたが、肩甲骨はもともと肋骨上に張り付いているような状態にあります。

 

つまり、肩甲骨は周囲の筋肉によって肋骨上に位置できているわけであり、筋肉の影響をフルに受けるわけでもあります。

 

肩が凝る場合、多くは僧帽筋上部線維や肩甲挙筋などが固くなります。

図:肩が凝ると固くなりやすい筋群

これらの筋群は固くなると”肩甲骨を上方”に引き上げてしまいます。

そして、強力に肩甲骨を引き上げてしまい、本来の位置に戻らなくなります。

 

そうして肩こりは慢性化してくるわけです。

このように、肩こりと肩甲骨の関係性が思っているよりも深い関係にあるといえます。

 

 

 

2.肩こりに関連する肩甲骨周囲に存在する筋群

ここまでで、肩の凝りと肩甲骨の関係性は少し理解できたと思います。

では、次に肩こりに関連する肩甲骨に付着する筋群を紹介していきましょう。

 

筋が短縮することで影響する筋

まずは肩こりにより短縮する筋群について紹介します。

□肩に力が入っている

□肩で呼吸をしている

□猫背になっている

などの問題がある時はこの両筋が影響している可能性が高いです。

 

①僧帽筋上部線維

僧帽筋上部線維は首の付け根から肩甲骨の上辺に付着する筋になります。

 

僧帽筋自体は、上部・中部・下部線維と3つの走行に分けられます。

 

その中で僧帽筋上部線維は肩甲骨を上方に引き上げる作用があり、肩こりの原因のワーストにも入る筋になります。

 

 

②肩甲挙筋

肩甲挙筋は、頸椎の上位に付着をもち、肩甲骨の上部とやや内側に付着します。

 

こちらも僧帽筋上部線維と同様に肩甲骨を引き上げる作用があります。

 

よく肩が凝るといっている人の肩を押すときにイタ気持ちいといわれる筋がこの肩甲挙筋になります。(肩甲骨の付着部付近)

 

 

筋が引き伸ばされることで影響する筋

次は二次的に影響する筋の紹介です。

 

肩が凝ると肩甲骨周りは緊張します。

 

そして、一定の位置で可動性が失われます(大体、肩をすくめた姿勢になる、いかり肩のような)

 

その姿勢を長時間取っていると、いつまでも筋が引き伸ばされて疲弊する筋があります。

これらの筋がさらなる慢性痛を引き起こします。

図:肩こりで生じる異常姿勢により引き伸ばされる筋群

 

それらの筋は以下の3つの筋になります。

 

①僧帽筋中部繊維

僧帽筋中部線維は、肩から背骨に向かって真横に走行する筋になります。

 

肩こりで肩甲骨が上方に偏位することで、連鎖的に肩甲骨は外転方向(外側に偏位)にスライドしてしまいます。

 

僧帽筋中部線維の作用は「肩甲骨の内転」となりますから、その真逆の動きを起こしてしまう肩こりは僧帽筋中部線維に思いのほか負担をかけてしまいます。

 

②僧帽筋下部線維

僧帽筋下部線維は、中部線維の下部に位置します。

 

この下部線維は、同じ僧帽筋上部線維と相対する筋になり、肩甲骨の動きに対して互いに拮抗する関係にあります。

※上部線維は肩甲骨を上方に、下部線維は肩甲骨を下方に引っ張る作用がある

 

このことから、肩こりにより僧帽筋上部線維が優位に機能している間は、下部線維は機能不全に陥り、常に引っ張られた状態をキープする形となり、疲弊してしまいます。

 

 

③菱形筋

菱形筋は肩甲骨の内側と背骨の間を走行する筋になります。

 

主に、肩甲骨を内転(内側に動かす)させる作用があります。

 

このことから、菱形筋も肩こりで悩んでいる方の姿勢では常に引き伸ばされた状態になっていることが予想されます。

 

 

 

3.肩甲骨を自由にするための方法

ここからは、肩が凝った際に固まってしまった肩甲骨を自由にするための方法を考えていきます。

まず思いつくのは、「とにかくマッサージする」とかかと思います。

誰しも、大体肩が凝ったときに、肩を叩いたり、揉んだりしますよね?

 

しかし、それでは対処療法でしかなりえず、根本的な解決にはならないのが現実です。

それは先程も紹介した肩こりに関連する筋群の関係を考えれば理解されるかもしれませんが、

 

縮こまった筋に対してマッサージは多少効果を感じられるかもしれませんが、引き伸ばされた状態にある筋に対してはほとんど効果がありません。

 

いずれにしてもその時は多少いいかもしれませんが、肩甲骨の位置関係が不変では、時間ともに肩こりは再発します。

 

●正常な筋活動が無くなる⇒循環不全が生じる⇒

●組織内の正常な代謝が行われなくなる⇒

●老廃物が溜まる(疲労物質・疼痛物質etc)⇒

●肩を揉む⇒

●一時的に血流改善⇒老廃物の除去により軽くなる⇒

●時間が経てばまた循環不全が起こる

このように、肩こりは根本原因を考えていかなければ再発するように出来ています。

 

当然、マッサージするポイントにより変化はありますが、

 

肩こりの仕組みを知らない状況で痛い所だけを揉んで対処しようとした場合は上記のような負のループを繰り返すことになります。

 

では、一体どのように肩こりに対して対処していけばいいのでしょうか?

以下に、対処法を紹介していきます。

 

 

①肩甲骨を自由に動かす運動が大事

まずは、凝り固まった肩甲骨を自由に動かしていくことが先決です。

 

やり方はいくつかあります。

(1)短縮している筋群(僧帽筋上部線維や肩甲挙筋)をストレッチしていく

(2)とりあえず肩甲骨を大きく動かしていく

 

(1)の場合は意外と困難なことがあります。

それは、「肩甲骨が安定的な存在ではないから」になります。

先述しましたが、「肩甲骨は肋骨上に浮いている存在」です。

 

故に、ストレッチしようにも固定できないために、しっかり特定の筋をストレッチしにくいことが多いです。(僧帽筋上部線維や肩甲挙筋は比較的ストレッチしやすいですが・・・)

 

それでも、明確に特定の筋をストレッチ出来ているかというと人によって再現性は下がる可能性があります。

 

そのため、「誰でも出来る」を考慮した場合、

(2)のとりあえず肩甲骨を大きく動かしていく

が選択されます。

 

【方法】

 

●椅子に座った状態でリラックスする

 

●肩を上方に鳴一杯挙上する

 

●その状態から肩甲骨を背骨に向かって引き寄せる(胸を張る姿勢)

 

●胸を張った状態から肩甲骨を出来るだけ真下に下制させていく

 

●肩甲骨を限界まで下げたら力を抜いて元の位置に戻す

 

●これを5~10回繰り返す

※息を止めずに行う

※出来るだけリラックスした状態で行う

 

 

②肩甲骨を内転と下制方向に動かしていくことが大事

肩甲骨の自由度を出したら、次は肩甲骨を本来の位置に誘導していく必要があります。

 

そのためには、今まで引き伸ばされて収縮機会を奪われていた筋のトレーニングを行うことが重要になります。

 

主にトレーニングの対象として挙げるのは「僧帽筋下部線維」になります。

この筋をトレーニングする簡単な方法があります。

 

それは「自分のお尻を撫でる運動」になります。

「は?」

って思ったかもしれませんが、意外としんどいです。

肩こりの人は特に。

 

【方法】

 

●足を肩幅に開いて立つ

 

●両手を後ろに回して自分の掌でお尻を触る

 

●その状態で、お尻を上下に撫でていく

 

●出来るだけお尻の下部を撫でるように腕を下方に下げていく

 

●この時、姿勢を崩さないように注意する

※上体を反って腕を下げたりしないように、あくまで直立の状態でお尻を撫でていく

 

 

③姿勢の管理を意識して行う

肩こりを解消するためのトレーニングないしストレッチを行ったあとは、

どれだけ「本来の姿勢を意識できるか」になります。

 

ストレッチは大事です。

トレーニングも大事です。

 

でもそれよりも「管理する能力」の方がもっと大事です。

 

せっかく良い姿勢を誘導しても、意識がなければまた元に戻ります。

そして肩も凝ります。

 

なぜなら、悪い姿勢って「姿勢への意識が低い人」がなりやすいといわれているからです。

 

なので、「姿勢への意識をどう管理するか?」をしっかり頭にインプットしていく必要があります。

 

では具体的にどういうことを管理するかです。

 

(1)長時間同じ姿勢を取らない

デスクワークなど最悪の環境です。

 

定期的に立ち上がり姿勢を変えるようにします。

 

 

(2)背伸びなど筋肉をリセットする時間を確保する

筋肉が一定の長さで過ごすことが悪いわけなので、

 

背伸びなどで筋肉を一旦引き伸ばしてあげましょう。

 

 

(3)呼吸を忘れない

浅い呼吸はNGです。

 

肩で呼吸するような浅い呼吸は控えるようにします。

 

 

 

 

 

4.まとめ

今回は、肩こりと肩甲骨の関係性について考えていきました。

肩こりが起こると、肩甲骨の位置関係が正常から逸脱します。

 

肩甲骨は浮遊しているため、筋の影響を大きく受けてしまいすぐに異常を起こすものです。

そんな肩甲骨を本来のあるべき位置に修正するための方法(トレーニングやストレッチ、自己管理法など)をご紹介していきました。

 

やることは簡単です。

 

 

 

「姿勢が悪い」と言われても中々自覚できないことが多いです。

トレーニングやストレッチを通して、自分の異常に気付くこともあるため、まずは実践してみることをお勧めします。

 

それでは本日はこの辺で。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!

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