これからの季節、風邪がはやりますね。
空気が乾燥しているため風邪菌が飛散しやすくなります。
特に喉がイガイガするなどの喉風邪になりやすくなるのではないでしょうか?
そんなときは”うがいしよう”といって実際行うものの風邪になる時はなってしまいます。
予防策は多い方がいいですよね?
そんなわけで、今回はこの喉風邪、つまり呼吸器系の問題ですね、そこに対して内臓反射からアプローチ方法を提案していきます。
内臓反射からの視点で呼吸器系の問題を考えていくと全く予想外のアプローチ方法となりますが意外と効果があるかもしれませんよ!
この冬を元気に乗り切るためにいざ実践ですね。
それではよろしくお願いします。
ちなみに・・・
東洋医学的な視点っぽいですが、内臓反射はれっきとした西洋医学であり、生理的な反応として知られています。
内臓反射についてまず興味がある場合はこちらの記事をご覧ください。
自律神経の機能の一つである”内臓反射”は生きるために重要な機能である
内臓反射に関連する記事は前回も書いていきました。
「強力な便秘」は内臓反射を利用して解消!便秘の時は大腿筋膜張筋をほぐしましょう!
1.喉風邪に有効な予防法および対処法について
まず初めに、一般的に喉風邪に対して行われている予防法や対処法を考えていきましょう。
喉風邪にならないように行うことと言えば、
□うがいをする
□マスクをする
□栄養をしっかり取る
□疲労をためない
などが考えられるのではないでしょうか?
それに対して、実際に喉風邪をひいたらどうするでしょう?
□病院受診し薬を処方してもらう
□市販の風邪薬を飲む
□寝込む
などごく当たり前ですが、思いつくのはこんなところでしょう。
ここでふと思うのは、予防も対処法も全部自分自身の身体に働きかけているものがないってことです。
自己管理で話をくくれば”疲労をためない”などは自分の身体に働きかけているのでしょうけど・・・
意外と自分自身の身体を見直していくと必然的に喉風邪だけでなく、病気自体をひき起こしにくくなります。
これには「免疫力」が影響してきますね。
つまりもっと自分自身の身体に目を向ける必要があるってことですよ!
これからその辺の話を進めていきます。
2.喉風邪だけでなく、病気自体を防ぐための身体作り
身体作りは運動だけにとどまらず、食事や排泄など多方面から取り組んでいくことが重要になります。
①まずはしっかり運動を。
当然ですが、運動をして筋肉量の維持、代謝の維持をしていなければ免疫力は上がらずむしろ低下してしまいます。
まずは短時間でもいいので、ウォーキングなどの有酸素運動を行うようにしましょう。
”歩く習慣”をしっかりもつことで身体の機能はある程度は維持されます。
逆にそれがないと身体は冷えるわ、免疫力は落ちるわですぐに風邪をひきやすい身体になってしまいます。
②食事のバランスが大切
身体に入るものは非常に大事です。
基本的に、冬は身体が温まるものを摂取するよう心掛け、夏は身体が冷めるものを摂取していきます。
食事の概念として、”マクロビオティック”の考え方をご紹介します。
マクロビオティックの概念の中には”東洋医学の陰陽による食物の選び方”があります。
これを利用すれば、冬におすすめの食材、夏におすすめの食材がわかってきます。
簡単に野菜を例に紹介します。
○夏は「葉物の野菜などの地上に出てくる野菜」を積極的に摂取する
○冬は「根菜類などの地中に埋まっている野菜」を積極的に摂取する
よくよく考えれば、その季節の旬のものを摂取すればいいわけなんです。
しかし、現代はハウス栽培などにより年中様々な食物が手に入ります。
故に”旬のもの”がなにか不明確になってしまっています。
一度食事について再考すると体質も変わりやすくなります。
マクロビオティックについて詳しく書かれた記事がありましたので詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
③食事以外にも、睡眠・排泄は基本中のきほん
食事だけ意識しても、排泄が上手くいっていなければ何も変化が起こりません。
食べた分だけ毎日排泄物が出ることが非常に大事になってきます。
この排泄をスムーズにするためには、睡眠も非常に大事になります。
便秘などの問題の多くは自律神経系の異常が影響しています。
自律神経なんかは睡眠不足で簡単に崩れてしまいます。
つまり、
体質を変えるために食事内容を再考する必要があり、
排泄物を出すことで体質が変化していくわけです。
そして排泄物を出すためには睡眠は非常に大事になるというわけですね。
この3つのバランスが身体の免疫力を高めるためには大切になってきます。
3.風邪をひかないためには上部胸椎もしくは前鋸筋に対してアプローチしよう!
ここまでの話は、どこでも聞くような話でした。
ここからは、今回の話のメインになります。
内臓反射を利用して風邪をひかない身体を作っていきたいと思います。
ここでのキーワードは、
○上部胸椎
○前鋸筋もしくは三角筋
になります。
まずはこの内臓反射チャートをご覧ください。
図:内臓反射チャート
内臓反射ではそれぞれの脊椎レベルで対応する臓器が存在します。
また、その臓器と関連する筋肉も存在します。
この関係性が、内臓と身体の表面に出現する問題とを繋いでいます。
内臓からの影響を体表に出したり、体表の刺激が内臓に影響を及ぼしたり
といったことが実際に起こります。
今回の喉風邪に関連する部分としては、「肺・副鼻腔」になります。
「肺・副鼻腔」は第3胸椎と前鋸筋・三角筋と関連し合っています。
つまり、「肺・副鼻腔」に働きかけたい場合は、胸椎の上部を刺激するか、前鋸筋もしくは三角筋を刺激していけばいいわけです。
言うのは簡単ですが、実際どうするのか?です。
以下に方法をまとめていきます。
①上部の胸椎を軽く叩く
まずは肺に関連する脊椎レベルは第3胸椎(Th3)になります。
第3胸椎の指標は、
「肩甲棘を水平に結んだ部位」
にあると言われています。
※肩甲棘は肩甲骨を後方から触ったときに突出している骨のこと
喉風邪や呼吸器系に異常が起こっている場合は、この第3胸椎周囲が固くなっていることが多いです。
その固くなっている第3胸椎を軽く握った拳を作り軽刺激を加えていきます。
【第3胸椎のゆるめ方】
□椅子に座らせて軽くお辞儀するような姿勢を取らせ、背中を丸くさせる
□軽く拳を握り、軽い刺激で第3胸椎付近を叩いでいく
□刺激量としては「トントントン」程度の刺激でリズミカルに一定時間行う
※「ドンドンドン」はやりすぎ
□はじめは痛みを訴えるが徐々に気持ちいい刺激に変化してくる
□気持ちいい刺激に変わったらところが終了の目安
以上のように刺激を加えていきます。
「息が詰まる感じがする」などの訴えにも効果があります。
②前鋸筋をほぐしていく
次は体表に対して行う方法です。
肺の内臓反射は第3胸椎に異常を起こし、体表レベルでは前鋸筋や三角筋に影響を及ぼします。
今回は前鋸筋にフォーカスして紹介していきます。
図:前鋸筋
・前鋸筋は肩甲骨の裏側に接合し、肋骨にへばりついている筋になります。
・作用は肩甲骨を前外側に引き出す作用と肋骨を斜め上方に引き上げる作用があります。
・前鋸筋のトリガーポイントはわき腹に痛みを引き起こし、さらには腕の内側から手の小指側に痛みを広げます。
・また、前鋸筋のトリガーポイントは呼吸に影響し、深呼吸ないし腹式呼吸がが困難になります。代わりに胸式呼吸が優位になります。
前鋸筋のほぐし方
前鋸筋は比較的簡単にほぐせます。
図:前鋸筋のほぐし方
上記の図のように刺激していくだけで割とほぐれます。
やり方は対象者の後ろから脇周囲をくすぐるように刺激するだけです。
※出来るだけ筋肉の走行に沿って刺激します。
※脇の前方から肩甲骨に向かって指を滑らせてくような感じで。
指を立てるとより効果的により深層に刺激が入るようになりしっかりほぐせます。
手掌部分を肩甲骨に当てて固定した状態で指だけ肋骨上を行ったり来たりさせるだけです。
数回~数十回行ってその後に手の挙上(バンザイ)を行ってみて実施する前よりも軽くなるとか上がりやすくなる場合は、前鋸筋が固くなっていることを示唆します。
その場合は、前鋸筋をほぐす必要性があるということになります。
③上部の胸椎が固くなっているときやわき腹が固くなっているときは喉風邪をひく前兆かも?
この内臓反射を理解しておけば症状が出る前兆をとらえることができるわけですね。
今回の喉風邪なんかは、上部の胸椎や前鋸筋に異常が生じるわけですから、身体が弱って風邪をひく前には、
○肩甲骨の上の方の背骨辺りが重苦しい
○肩回りが窮屈な感じがする
などの症状が出てくる可能性があります。
こういった反応を捉えることが出来れば事前に対処ができるわけですよね。
さらには、常日頃から対象の部分をケアしておけばそもそも風邪をひく可能性も低くなる可能性があるってことです。
皆さんも実際に行なってみてはいかがでしょうか?
4.まとめ
今回は、喉風邪に対する予防法や対処法について内臓反射を利用して解消していく方法をご紹介していきました。
風邪の予防などは冒頭でも言いましたが「起こったことに対して対処する」といった形で基本的に対処療法がメインです。
予防と言っても自分自身の身体を変えるわけではないので限界がありますね。
そこで、今回は自分自身の身体の中に働きかける方法を紹介していきました。
内臓反射を利用することで、内臓の問題も背骨や筋肉への働きかけで刺激をすることが出来ます。
意外と目からウロコな部分もあると思いますので一度実践してみてはいかがかと思います。
それでは今回はこの辺で。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました
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