腰痛の場合はここがポイント!~下位交差症候群から腰痛を考える~

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腰について
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どうも。
KABOSUです!!

 

今回は

腰痛に関連する内容

を書いていきたいと思います。

 

 

これまでも腰痛について書いておりますが、

腰痛をすべて理解するのは非常に大変だと思います。

 

 

今回はそんな中でも

「姿勢」から腰痛を考えていきたいと思います。

 

●腰が局所的に痛い(腰部)

●反り腰である

●下腹部がたるんでいる

 

などの悩みがある方は必見です。

 

上記のような症状がある場合は、

「下位交差症候群」

というパターン化した姿勢となっている可能性があります。

 

下位交差性症候群を含めた筋のインバランス,についての記事はこちらをご参照ください。

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1.下位交差症候群とは?

下位交差症候群とは、一言でいえば

”腰椎前弯姿勢” = 腰が反った姿勢

と言えます。

 

「オーソペディック・マッサージ 軟部組織に対する神経筋アプローチ」の中では、下位交差症候群を以下のように記しています。

JullとJandaは、筋不均衡の予測可能なパターンを発見した。

これらの不均衡は運動パターンを変化させ、関節系に連続的なストレスを加える。また、過緊張は痛みの主な原因となる。

筋不均衡が筋骨格系の痛み及び痛みの持続性の主な要因である可能性があるので、こられの筋不均衡を理解することが重要である。

硬い腸腰筋、脊柱起立筋群と弱化した腹筋、大殿筋が交差を形成するので、JullとJandaは腰椎骨盤領域におけるこのような筋不均衡を下位(骨盤)交差症候群lower (pelvic) crossed syndromeと呼んだ。

オーソペディック・マッサージより引用

このように下位交差症候群は、

筋の不均衡(アンバランス)により痛みを引き起こす

ということですね。

この「交差性症候群」は下肢だけでなく、上半身にも見られます。

上半身は”上位交差性症候群”と呼ばれ、首の痛みや肩こりの原因となります。

上位交差性症候群について興味があればこちらの記事をご覧ください。

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2.下位交差症候群のパターン(特徴)

下位交差症候群の特徴を以下に挙げていきます。

簡単に言うと、この交差性症候群の特徴は、以下のように説明できます。

「短縮してしまう筋」「伸ばされて機能不全を起こしている筋」の両者が交差して起こる問題で、このパターンにより痛みや不調が引き起こされる

 

●短縮してしまう筋(硬く、短くなりやすい筋)

短縮してしまう筋は、大きく分けて2つの場所に起こります。

それは、”大腿前面の筋(腸腰筋)””腰部の筋(脊柱起立筋)”が短縮します。

 

短縮する筋の詳細は以下になります。

□腸腰筋

□脊柱起立筋群の腰部線維

□梨状筋

□大腿直筋

□大腿筋膜張筋

□腰方形筋

□内転筋群

□ハムストリングス

※腰部の脊柱起立筋群は通常硬く短いが、検査すると弱化がみられる

※筋は短縮位では弱化し、持続的収縮により弱化する

 

●伸ばされて機能不全を起こしている筋(抑制され、弱化しやすい筋)

短縮しやすい筋に対して、伸ばされて抑制・弱化してしまっている筋は、
”腹部の筋(腹筋)”と”殿部の筋(殿筋群)”の働きが悪くなります。
短縮する筋の詳細は以下になります。
□大殿筋
□中殿筋
□小殿筋
□腹筋群

※腹筋群の弱化に伴い内臓の下垂も考えられる

伸ばされた状態で機能障害が起こっているので、ストレッチやマッサージは効果がない

 

 

3.下位交差性症候群の”姿勢のポイント”

”短縮する筋”、”引き伸ばされる筋”とはっきりしたところで、今度は「目に見える姿勢がどのようになってしまうか」についてです。

先程の、どこの筋が短縮して、どこが伸ばされているかを姿勢に当てはめていけばイメージはできると思います。

以下に専門的用語を含めながら記していきます。

 

【下位交差性症候群の姿勢パターン】

腰椎前弯の増強(脊柱起立筋群の短縮により)

骨盤の前傾と腹部突出(大殿筋・腹筋群の弱化と腸腰筋の硬さにより)

胸腰椎移行部の筋群の過緊張(腰椎骨盤領域の不安定性の代償により)

足部の外旋(梨状筋の短縮により)

【ワンポイント】

●運動連鎖的には腰椎前弯+骨盤前傾の場合は下肢は内旋傾向になるがここでは反対なので評価の際には注意が必要か?

●股関節疾患(変形性股関節症)の方などは反り腰で下肢も過剰に内旋位をとる傾向にあるため、この過剰な内旋運動が評価対象となるか、、、?

 

 

4.下位交差症候群の姿勢パターンを改善する方法

ここからは改善方法です。

これまでの話で、どこが短縮して、どこが弱化しているかが分かったと思います。

なので改善方法に関しては、そのまま当てはめていけばいいですね。

 

具体的には、「どこをストレッチするか」と「どこをエクササイズするか」ですね。

 

基本的には、

短縮している部分 = ストレッチ = 腰部と大腿前面の筋
弱化している部分 = エクササイズ = 腹筋群と殿筋群

となります。

 

 

やみくもに痛いからストレッチしたりしても、伸ばされて弱化している筋に行った場合は治るどころか逆に悪化してしまう可能性が出てきます。

 

どこを伸ばして(ストレッチ)、どこを鍛えるか(エクササイズ・トレーニング)をしっかり理解していきましょう。

 

 

どこをストレッチする?⇒短縮した部分(腰と太ももの前面の筋)

①腰部の筋

●腰方形筋:肋骨と骨盤の間にある筋であり、腰部の深層にある筋

 

3D解剖学より引用

 

※ストレッチは肋骨と骨盤を引き離すようにストレッチします。片側ずつ行った方が伸びやすいです。

※個人的にはストレッチよりもトリガーポイントをほぐしていく方が効果が高い印象です。

腰方形筋のトリガーポイントについてはこちらの記事をご覧ください。

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●脊柱起立筋:一般的な「背筋」、腰を反る時に働く筋

3D解剖学より引用

 

※背中全般にある筋肉のため、ストレッチは単純に前屈運動でも可。

回旋を入れた前屈の方が腰部の線維を限局してストレッチしやすいです。

例:右つま先を左手で触るように前屈していく

 

②大腿前面の筋

●腸腰筋:一般的に身体の前面に位置するが腰椎に付着部を持つため腰部との関連は強い

 

①大腰筋

②腸骨筋

3D解剖学より引用

※一般的にランジ動作にて腸腰筋がしっかりストレッチされます。

※ランジ動作をおこなった際に腰が引けるようなら腸腰筋が全く効いていないです。

ランジ動作についての記事はこちらから。

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●大腿四頭筋:大腿四頭筋の中の大腿直筋のみ骨盤に付着をもつため腰部との関連がある

3D解剖学より引用

※大腿直筋は骨盤を前傾方向に誘導する筋です。

※片足を正座のような状態に膝を曲げ込んで状態を後方に倒していけば大腿直筋のストレッチは容易にできます。

※同時に膝のお皿の下の部分が痛んでいる場合はこの筋が影響している可能性が高いです。

 

大腿四頭筋のストレッチについてはこちらの記事をご覧ください。

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3D解剖学より引用

※この筋へのアプローチに関してはこちらの記事をご参照ください。

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●内転筋:骨盤底筋群や大腰筋との連結を持つ筋で腰痛と関連性は強い

 

3D解剖学より引用

恥骨周囲がしっかりゆるむようにしていきます。

※開脚のストレッチなどを行っていきます。

 

内転筋についてはこちらの記事をご覧ください。

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どこをエクササイズ・トレーニングする?⇒伸ばされた筋(腹部・殿部の筋)

①腹筋群:上部からの収縮以外にも下部からの収縮が重要となる

3D解剖学より引用

※腹筋の上部の収縮は容易に得られます。しかし下部線維に関しては収縮が入りにくいです。

※上体起こしの運動は上部の線維の収縮が主になりますので、足を持ちあがる運動などで下部への収縮を促すことが大切になります。

腹筋についてはこちらの記事をご覧ください。

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②殿筋群:主に大殿筋、大殿筋にも上部・下部線維があり個別収縮は大切になる

3D解剖学より引用

 

※運動としては仰向けで膝を立てた状態でお尻を上げる運動で大殿筋は収縮します。

※またうつ伏せでの股関節伸展でも大殿筋の収縮は得られます。

ただこの運動の際は太ももの裏(ハムストリングス)の筋の働きに注意が必要です。

うつ伏せでの運動の際に太ももの裏とお尻に手を当てて収縮力(力の入り具合)を確認する必要があります。

※お尻の収縮が弱い場合は膝を曲げた状態で足を上げていく必要があります。

 

※エクササイズ以外にも、骨盤の選択的な運動(骨盤の前後傾運動)が出来るかも非常に重要になります

※下位交差症候群は、特に骨盤の後傾運動がしにくくなります

 

 

5.ストレッチ?エクササイズ?どちらを優先させるべき?

下位交差性症候群の姿勢パターンに対してやるべきことは分かってきました。

しかし、選択肢が増えてしまったが故に、優先順位をつける必要が出てきました。

ここに関しては、自己の経験の話になりますが、

その人の特徴をしっかりとらえること

がまずは重要になると思います。

 

例えば、

①痛みが先行しているのか、異常姿勢を気にしているのか

②全体的に筋力が弱い人、逆に強い人

③運動に対する捉え方(筋トレ嫌いな人に筋トレしても持続しない)

などなど、、、挙げだしたらキリがないと思います。

 

個人的には、身体的な問題精神的な問題の大きく2つに分けて考えてきます。

 

①や②は身体的な問題になります。

痛みが強い場合なんかは急にエクササイズを入れても反応はよくないと思いますので先にストレッチから導入していき、エクササイズの必要性の理解を促してから導入していきます。

 

また姿勢の修正になるわけですので、

ある程度日常に落とし込むレベルまで意識させなければ

またすぐに戻ってしまいますので、

「自主トレ」ないし「日頃からの意識」が必須になってきます。

 

そういった点を踏まえると、まずはストレッチからの導入をお勧めします。

 

当然、①のように「痛みはないけど異常姿勢を気にしている」なんて人にはエクササイズから導入していきます。

異常姿勢を気にするってことは日頃から姿勢を意識しているわけですから運動の持続や日常での意識づけは指導しやすいですからね。

 

このような感じでストレッチかエクササイズかを選択していきます。

 

 

6.まとめ

今回は、下位交差症候群について書いていきました。

下位交差症候群と腰痛の関係性は理解できたでしょうか、、、?

 

原因がわかれば、何をしていけば痛みが緩解するか、分かりやすくなります。

 

今回の下位交差症候群のようにパターン化した姿勢を覚えておくことは腰痛の治療もしくは自身で改善するためには非常に心強いものになります。

 

腰痛などの痛みを難しく考えずにシンプルに考えていくのも一つだなぁと感じる今日この頃です、、、

 

それでは本日はこの辺で!!

ありがとうございました!!!

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