アナトミートレインではメジャーな存在?仙結節靱帯の働きとは?

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アナトミートレイン
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こんばんは。

kabosuです。

 

今回は

アナトミートレインでもいくつかのラインに関わっている

”仙結節靱帯”

について調べていきたいと思います。

 

今回の仙結節靱帯に関してですが、

アナトミートレインなどの身体の繋がりを知るまでは

そもそもアプローチの対象にも挙がらないというか考えつかないような組織でした。

 

しかし、身体の連鎖を知る中で、

仙結節靱帯は重要な組織であり、アプローチの対象になる組織であること実感するようになりました。

 

そこで今回、復習というか、しっかり仙結節靱帯のことについて理解を深めるために記事にしようと思いました。

主に自分自身の学習のためにまとめていきますが、

セラピストで治療に活かしたい人や、自身の身体で悩みがある人などにも参考になるような内容にしていきたいと思います。

 

それではよろしくお願いします。

 

 

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1.仙結節靱帯とは?

仙結節靱帯は、

「仙骨・尾骨の外側縁および下後腸骨棘の広い部位と坐骨結節との間に張る強力な靱帯」と言われており、

坐骨結節と仙骨を繋ぐ靱帯であると言えます。

 

仙骨周囲には多くの靱帯が存在し、それぞれの靱帯が仙骨の動きを制御しています。

仙骨の動きとは、仙骨が腸骨に対して動くことを言います。

具体的には、

□仙骨のうなずき運動(ニューテーション)

□仙骨の起き上がり運動(カウンターニューテーション)

この2つのパターンがあります。

 

ちなみに臨床では、

仙骨がニューテーションしている状態がいい状態とされており、

カウンターニューテーションしている状態は仙腸関節が不安定になっていると判断されます。

 

この仙骨の動きを靱帯が主に制御しているわけですが、

今回の仙結節靱帯は、仙骨のニューテーションしたときに緊張する靱帯になります。

つまり仙腸関節を安定させている靱帯の一つである言えます。

 

 

2.仙結節靱帯が関連する繋がり

この仙結節靱帯ですが、仙腸関節の安定化に関与しているだけではありません。

アナトミートレインの理論では、

□浅後線(スーパーフェイシャルバックライン)

□ラセン線(スパイラルライン)

この2つのラインに関与しています。

 

この2つのラインの機能は、

□浅後線⇒身体の後方を走るライン⇒身体を起こす作用がある

□ラセン線⇒身体の周りを回るように走るライン⇒身体の回旋を起こす作用がある

以上のような機能が挙げられます。

 

このことから、

仙結節靱帯もラインの一部として判断する場合、

身体の”前後屈系の運動””回旋系の運動”関与してくるとも言えるわけですね。

 

【浅後線】

アナトミー・トレイン第3版 徒手運動療法のための筋筋膜経線 より引用

【ラセン線】

アナトミー・トレイン第3版 徒手運動療法のための筋筋膜経線より引用

 

 

3.仙結節靱帯へのアプローチとその効果

ここでは実際に仙結節靱帯へのアプローチ方法を書いていきます。

①浅後線の中の仙結節靱帯

仙結節靱帯の上端は、仙骨に強固に固定されているが、その領域より下方では尾骨に、上方では上後腸骨棘で浅層の筋膜と結合している

アナトミー・トレイン第3版 徒手運動療法のための筋筋膜経線浅後線の項より引用

このように仙結節靱帯は、坐骨結節から仙骨および尾骨に付着していると多くの教科書では言われており、仙骨の下部周囲に付着しているものと思われます。

しかし、アナトミートレインでは、仙結節靱帯は上後腸骨棘まで伸びているとされています。

そしてそのまま脊柱起立筋に連結していくという流れをたどります。

 

浅後線を意識した仙結節靱帯へのアプローチは以下のようになります。

 

【方法】

・基本的に患者はうつ伏せにさせる

・仙結節靱帯の触診は坐骨結節を指標にし、仙骨の下外側角に向かって指を進めていく

・上手く指が入っていくと靱帯性の硬い組織に触れる

・しっかり靱帯を捉えたら上方や下方に向かってリリースを行っていく。

骨盤前傾(反り腰)している場合⇒仙結節靱帯を下方に向かってリリースする

骨盤後傾(腰椎が平坦化)している場合⇒仙結節靱帯を上方に向かってリリースする

 

②ラセン線の中の仙結節靱帯

ラセン線の中の仙結節靱帯は、足部と仙腸関節をつなぐ大切な組織の一つとして挙げられています。

ラセン線の連結は、

腓骨筋-大腿二頭筋-仙結節靱帯

といった流れになります。

このラインを考えていくと足部と仙腸関節の関係性がわかってきます。

 

腓骨筋は足部の外反などを引き起こす組織であり、

大腿二頭筋や仙結節靱帯は骨盤に作用する組織となっています。

このことから、一連の筋(ライン)の動きにより足部と骨盤(仙腸関節)は連動するということがわかります。

 

で、何が言いたいかというと

腓骨筋は足部の外側縦アーチに関与している

大腿二頭筋や仙結節靱帯は仙腸関節の安定化に関与している

というわけで

「足部の外側縦アーチの問題は仙腸関節の問題と関連する」

ということが言えるわけです。

※大腿二頭筋は骨盤後傾を誘発します。骨盤後傾位は仙腸関節の不安定性を作り出します。

 

では、この問題を評価する方法と解決法になりますが以下に記します。

 

【評価】

・立位の状態での足部の荷重位置をみていく

・足部の内側で荷重しているのか、外側で荷重しているのかで判断する

※土踏まずの高さや全体像から判断

・脛骨・腓骨の構造上、足部の内側側で荷重しているのが理想となる

※脛骨が”体重支持”・腓骨は”バランサー”としての役割がある

【解決方法】足部外側支持となっていた場合

・腓骨筋・大腿二頭筋・仙結節靱帯のバランスを積極的にとっていく

※各組織の硬さがないかを探っていく

※各組織の出力が落ちていないかを探っていく

 

以上、アプローチ方法でした。

 

4.まとめ

今回は、仙結節靱帯について書いていきました。

アナトミートレインの中の仙結節靱帯は比較的重要な位置にあり、重要な役割を果たしています。

※アナトミートレインの中でなくても重要な役割を果たしていますが・・・

仙結節靱帯自体にアプローチするのははっきり言ってわかりにくいですよね。

はっきり触れているのかもわからないし、効果判定もわかりにくい・・・と。

ただ、「仙結節靱帯にはこういう繋がりがあって、こういう働きもするんだ」という知識があるのとないのでは、いざ変化があったときに何が良かったのかがわからなくなります。

つまり選択肢の幅の問題です。

 

仙結節靱帯にはこういう機能があってこうしたら改善する”かもしれない”でもいいのでしっかり覚えてもらえると、身体の繋がりを理解する一つのきっかけになると思います。

 

それでは本日はこの辺で。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

 

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